アメリカ合衆国にある50の州をそれぞれ紹介するアメリカ50州大解剖シリーズ。今回はアラバマ州を紹介します。
アラバマ州について
州都:モンゴメリー
地域:南部
最大都市:ハンツビル
人口:5,024,279人(2020年)
愛称:The Heart of Dixie
アラバマ州の地理
北部には山のエリアがあり、北東部にはアパラチア山脈がかかる。そのため鉱物が豊富。しかし、アラバマ州の大部分は広大な平原である。なだらかな地域はメキシコ湾に向かって南方向に広がる。
また、モービル川、ミシシッピ川、テネシー川など水路に恵まれた土地でも有名である。
アラバマ州の気候
州の大半は日本と似た温暖湿潤気候。夏は暑く、冬は温暖。雨もよく降る。
南部は綿花を始めとする農業に最適。夏はハリケーンや竜巻が発生する。竜巻の発生数はカンザス州と共に国内で最も多い。
アラバマ州の人口構成
白人約67%、黒人約26%、ヒスパニック約4%、アジア約1%となっている。
奴隷が解放される以前は、南部のその他の州と同じく、白人が大勢の黒人奴隷を使って農業を行うプランテーションが行われていた地域である。
農業のみに長い間経済的に依存していたため、他州の近代化が進むに従って、困難な時代が長く続いた。第二次世界大戦の後は、依存していた農業以外にも工業、航空宇宙、医療、製造、教育など、様々な産業が次々と発展した。
アラバマ州の州都モンゴメリー
街の名前は独立戦争で戦死したリチャード・モンゴメリーに由来する。
米国の暗い歴史である、長らくの奴隷制度が背景にある南部であるが、モンゴメリーは公民権運動の結果きっかけとなったローザ・パークスの事件の舞台である。また“I Have a Dream” の演説で有名なマーティン・ルーサー・キング牧師はモンゴメリーにある教会の出身である。
アラバマ州の名所あれこれ
アラバマ州には観光地がたくさんある。州議会議事堂のツアーは無料。同建物は歴史的建築物に登録されている。モンゴメリーではなんといってもローザ・パークス博物館。バーミンガムにあるビーバー・ヴィンテージ・モータースポーツ・ミュージアムも一度は訪れたい。
ショールズは世界のレコーディングの都と言われ、アレサ・フランクリンやローリング・ストーンズも名曲を残した。他にも州内の戦艦USSアラバマの展示、公民権博物館、 さらに南部同盟時代のホワイトハウスも歴史マニアは押さえておきたいスポット。ハンツビルには最先端の産業であるスペース・アンド・ロケットセンターやスペースキャンプもある。
アラバマ州の多くの地域には戦争と人種差別の歴史、文化が色濃く現れているが、すべての訪れる人の心に深く訴えかける、アメリカの今を感じることができる。
まとめ
アメリカ合衆国にある50州の中から、今回はアラバマ州をご紹介しました。
アメリカの州一覧と各州の特徴はこちらの記事で解説していますので、各州の特徴をまとめて読みたいという方はぜひご覧になってください。