アメリカ合衆国にある50の州をそれぞれ紹介するアメリカ50州大解剖シリーズ。今回はネブラスカ州を紹介します。
ネブラスカ州について
州都:リンカーン
地域:中西部
最大都市:オマハ
人口:1,961,504人(2020年)
愛称:Cornhusker State
ネブラスカ州の地理
ネブラスカは北はサウスダコタ、西はワイオミング、南はコロラドとカンザス、東はアイオワ、ミズーリ州に接している。州内の河川の総延長は全米1で、水にも恵まれている。
ネブラスカ州を含む、ロッキーの東側沿いの州は「フロンティア・ストリップ」と呼ばれるが、北から南にノースダコタ、サウスダコタ、ネブラスカ、カンザス、オクラホマ、テキサス州となっている。
この6州はおよそ150年前の時点でまだ州として制定されておらず、縦長の状態で準州扱いだった。西部開拓時代を前に、この縦に続く地域を軸にアメリカは東と西が分けられ、西部へ向かう開拓者が立ち寄って栄えた町も多くある。
ネブラスカ州の気候
ネブラスカ州は一概に、夏は暑く冬は寒い、寒暖の差が非常に大きい気候。
年を通して乾燥しているので、夏場は湿気がないため、多くの日本人にとっては暑い割には比較的過ごしやすいと感じるかもしれない。夏は雷雨が多く発生し、トルネード・アレイ(竜巻の通り道)に入っているので、夏は特に注意が必要。
冬は降雪もあり、気温がマイナス10度以下に落ち込むことが多く、川や池などは凍結する。
春や秋は穏やかで、お花や紅葉など自然が大変美しく、目を楽しませてくれる。
ネブラスカ州の人口構成
白人約87%、ヒスパニック約6%、黒人約4%となっている。アジア人はとても少ない様子。
ネイティブアメリカンのオマハ族などの多くは居留地に住んでいるため、居留地がある州東端に位置するサーストン郡では人口の過半数がネイティブ・アメリカンとなっている。
ネブラスカ州は牛肉とトウモロコシで大変有名で、人口より牛の方が多いと言われる。広大な土地にたくさんの牛が放牧され、とうもろこしや大豆も大々的に栽培されている穀倉地帯でもある。
オマハなどの大都市部では人口増加の傾向が見られるが、地方では過疎化が進んでいる。
ネブラスカ州の州都リンカーン
ネブラスカの州都リンカーンは大学都市であり、大学が街に与える文化や経済の影響が大きい。州全体の犯罪率は全米と比べて低く、治安が良い州と言われるが、特に大学のキャンパスの中や周辺は安全と言われている。
金のドームが印象的な州会議事堂、ヘイマーケット・パーク、ハイド天文台、複数の植物園が観光地として有名。
ネブラスカ州の名所あれこれ
アメリカに住んでいると近年頻繁に耳にするようになった「オマハ・ステーキ」。そう、ネブラスカにある牛肉の会社です。美味しい牛肉で有名なネブラスカはなんといってもステーキが名物。旅行に行ったらぜひ食したい味。
またネブラスカ州の最大都市であるオマハは、ウォーレン・バフェットが現在でも住んでいる街としても有名。この辺りはシリコンプレーリーと呼ばれ、ハイテク企業や最先端技術を扱う企業も多く集まって急成長しており、注目も高まっている。
ネブラスカ州全体の見どころは西武開拓史とネイティブアメリカンとの関わりをなくしては語れない。
西部開拓時代の様子を感じさせる幌馬車が印象的なスコッツブラフ国定公園、オレゴン・トレイル、カリフォルニア・トレイルの宿場となったチムニーロック国立史跡、トレッキング、ハイキングやカヤックなど水のレジャーも楽しめるニオブララ川、野生のバッファローが生息しているニオブララ砦動物保護区、キャンプが楽しめるオグララ国立草原などなど。
ネブラスカには大自然を満喫しながらもアメリカ合衆国の短くも濃い歴史に思いを馳せることができるスポットが多数ある。特に国立・国定公園はレンジャーに質問すると貴重な知識を色々教えてくれるので、ぜひ話しかけてみよう。
まとめ
アメリカ合衆国にある50州の中から、今回はネブラスカ州をご紹介しました。
アメリカの州一覧と各州の特徴はこちらの記事で解説していますので、各州の特徴をまとめて読みたいという方はぜひご覧になってください。