近年のスマートフォンはSIMロックを解除することで、他社のSIMカードを自由に利用できる「SIMフリー」の状態にすることができます。格安SIMや海外SIMを利用するために、SIMロックを解除したい方もいるでしょう。
今回は、SIMロック解除の概要からSIMロックを解除するメリット・デメリット、実際にSIMロックを解除する方法までを解説します。格安SIMに変えて通信料を抑えたい人や、アメリカで安くスマホを使う裏技を知りたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
1.SIMロック解除とは?
SIMロック解除とは、スマートフォンの端末に掛けられたSIMロックを解除して、さまざまな通信会社のSIMカードを使えるようにすることです。
SIMロックが解除されて、格安SIMや海外SIMといった他社のSIMカードを自由に利用できる端末の状態を、「SIMフリー」と言います。
スマートフォンを利用するためには、SIMカードと呼ばれる、電話番号や契約内容が記録されたICカードを端末に挿入する必要があります。大手携帯キャリアの端末は、基本的に購入したキャリアのSIMカード以外は使えないようにロックが掛けられています。SIMロックが掛かった状態では、他社のSIMカードを使用することはできません。
SIMカードやSIMロック解除については以下に詳しく解説しております。合わせてご覧ください。
2.SIMロックを解除するメリット
SIMロックを解除することに、どのようなメリットがあるのか気になっている方もいるでしょう。大手携帯キャリアの端末に掛けられているSIMロックを外すことには、下記のメリットが挙げられます。
格安SIMを選べるようになる |
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SIMロックを解除すれば、MVMOが提供する、通話料やデータ通信料が安価な格安SIMを自由に使用できることがメリットです。MVMOとは仮想移動体通信事業者のことで、大手キャリアよりも安価な通信サービスを提供する事業者を指します。格安SIMを使用すれば、毎月のスマホ利用料金を大幅に節約できます。 |
現地に適した海外SIMを利用できる |
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SIMロックを解除したSIMフリー端末では、国内だけでなく海外のSIMも自由に利用することができます。そのため、渡航先の環境に合わせて使い勝手のよいSIMを使用できることが、SIMロックを解除する大きなメリットです。
海外ではSIMフリー端末が一般化している国が多く、空港内の携帯ショップでも旅行者向けの短期プランSIMカードなどが販売されています。海外SIMはプリペイド方式が主流であるため、無駄を抑えて渡航中の通信費を大幅に削減できます。 |
3.SIMロックを解除するデメリット
SIMロックを解除することにデメリットは一切ありません。
今まで使っていたSIMカードが使えなくなることはなく、ロック解除に伴い使えなくなる機能もありません。
SIMロック解除前との違いは、購入したキャリアのSIMカード以外に、他社のSIMカードも使えるようになるだけです。
3-1.要注意!手数料が発生するケースがある
SIMロック解除にデメリットはありませんが、SIMロックを解除する手続きに手数料が発生するケースがあることに注意してください。例えば、ショップ店頭でSIMロック解除の手鵜続きを行った場合、解約手数料の金額は3,300円(税込)です。
また、キャリアによっては「端末購入日から一定期間が過ぎなければならない」など、SIMロックを解除するための条件が定められている場合もあります。
そのため、SIMロックを解除する場合は、手数料の有無や解除条件を事前に確認することが重要です。
4.SIMロックを解除する前に確認すべきこと
SIMロックを解除する前に、そもそもSIMロック解除が必要かどうかも確認しておきましょう。
いくつかのケースでは、SIMロック解除をしなくても格安SIMを利用できます。
どのような場合か、詳しく解説します。
MVNOは、大手携帯電話会社3社のうち、いずれかの回線を借用してサービスを提供しています。
その場合、元々の回線と同じ会社の回線を使用していれば、SIMロック解除をする必要なく乗り換えることができるのです。
また、複数社の回線を借用し、選択できるようになっているところもあります。
それぞれの回線を借用している主なMVNOは、以下のようになっています。
ドコモ回線
・IIJmio
・イオンモバイル
・HISモバイル
・エキサイトモバイル
・OCNモバイルONE
・QTmobile
・DTI
・NifMo
・日本通信SIM
・nuroモバイル
・b-mobile
・BIC SIM
・BICモバイルONE
・BIGLOBEモバイル
・mineo
・LIBMO
・ロケットモバイル
・y.u mobile
ソフトバンク回線
・HISモバイル
・nuroモバイル
・mineo
・QTmobile
・b-mobile
・ロケットモバイル
au回線
・IIJmio
・mineo
・nuroモバイル
・BIGLOBEモバイル
・イオンモバイル
・エキサイトモバイル
・J:COM
・QTmobile
・BIC SIM
・ロケットモバイル
・povo
ただし、使用しているスマホの機種や、乗り換え先のMVNOのプランによっては、SIMロック解除が必要となることもあります。
同じ回線を使用していれば、確実にSIMロック解除が不要というわけではないのです。
事前に乗り換え先のMVNOのサイトを見て、必要かどうかを確認したほうがいいでしょう。
スマホは、すべてSIMロックがされているわけではありません。
中には、最初からSIMロックが解除された状態のスマホもあります。
こういった機種を使用している場合は、改めて手続きをする必要がありません。
それぞれの携帯電話会社のショップから購入した機種は、原則としてSIMロックがされています。
SIMロックされていないのは、携帯電話会社のショップ以外から購入したスマホです。
例えば、iPhoneの場合はアップルストアで購入したものであれば、SIMロックがそもそもされていません。
また、家電量販店でSIMフリースマホとして売られているものも、SIMロックは解除された状態です。
その他、ネット通販で購入したものにもSIMロックされていないものがあります。
このようなスマホを使用している場合は、わざわざSIMロック解除の手続きをする必要はありません。
5.SIMロックを解除する方法は2通り
SIMロックを解除する方法には、大きく分けて2通りの方法があります。
ショップ店頭で手続きする |
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現在使用しているキャリアのショップに端末を持ち込めば、店頭でスタッフにSIMロックを解除してもらうことができます。プロの手によりSIMロック解除の手続きが行われるため、安全で確実な方法となります。ただし、店頭でSIMロック解除を依頼した場合は、3,300円(税込)の手数料が発生します。 |
パソコン・スマホで手続きする |
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パソコンやスマホを用いて、キャリアのWebサイト上から自分で解除手続きを行うこともできます。多少の手間は掛かりますが、それほど難しい手順ではないため、ある程度パソコンやスマホの操作に慣れている方であれば、問題なく手続きを完了できるでしょう。自分で手続きを行う場合、店頭での手続きとは異なり手数料は発生しません。 |
なお、原則として携帯電話会社を解約する前に、SIMロックを解除しなければならない点にも注意しましょう。
6.【キャリア別】SIMロック解除の手続き
ここからは、店頭ではなく自分で端末のSIMロックを解除したい方に向けて、WebサイトからSIMロックの解除手続きを行う際の手順をキャリアごとに説明します。
SIMロックの解除の条件を満たしていることを確認したうえで、SIMロックの解除手続きに入りましょう。
大手キャリア別のSIMロック解除については以下に詳しく解説しております。合わせてご覧ください
6-1.docomo
docomoの場合、契約者個別のアカウント「My docomo」で手続きができます。SIMロック解除手続きには、使用中の端末と新しく使用するSIMカードが必要となります。
docomoのスマートフォンのSIMロック解除の手順は、以下の通りです。
1 | 電話アプリに「*#06#」とダイヤル入力を行い、表示された「IMEI番号(製造番号)」をメモします。 |
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2 | 「My docomo」にログインして、「docomoオンライン手続き>SIMロック解除」の順に進みます。 |
3 | SIMロック解除を行う機種と、メモした「IMEI番号」を入力します。 |
4 | 「SIMロック解除を申し込む」にチェックを入れて、確認メールの送信先を選択します。 |
5 | 「SIMロック解除可否の確認」に「IMEI番号」または「MEID番号」を入力して、「判定」をタップします。 |
6 | 端末の電源を落とした状態で、新しく使用するSIMカードを挿入します。 |
7 | 端末の電源を入れて、インターネットまたはWi-Fiに接続します。 |
8 | 「設定>端末情報>SIMカードの状態>SIMカードの状態を更新」の順に進み、端末の設定ファイルを更新します。 |
9 | 設定ファイルをダウンロードした後、端末を再起動すれば、SIMロック解除手続きは完了です。 |
6-2.au
auの場合、契約者アカウント「My au」から手続きができます。SIMロック解除手続きには、現在使用している端末が必要となります。
auのスマートフォンのSIMロック解除の手順は、以下の通りです。
1 | 端末の設定から、「設定>端末情報>機器の状態>IMEI情報」を確認して、IMEI番号をメモします。 |
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2 | スマホまたはパソコンから「My au」にログインして、SIMロック解除可否の判定ページへアクセスします。 |
3 | 「IMEI番号」または「MEID番号」を入力して「判定」をタップします。「SIMロック解除ができない端末です。」と表示された場合は、SIMロック解除を行うことはできません。 |
4 | SIMロック解除可能である場合は、「こちらからお手続きを行ってください。」と表示されるため、「こちら」をタップします。 |
5 | 暗証番号の入力を求められるため、入力してから「次へ」をタップします。 |
6 | SIMロック解除する端末にチェックを入れて、「次へ」をタップします。 |
7 | 「解除の理由」にチェックを入れ、「この内容で申し込む」をタップして完了画面が表示されれば、SIMロック解除は完了です。 |
6-3.Softbank
Softbankの場合、契約者個別のアカウント「My Softbank」から、SIMロック解除の手続きができます。SIMロック解除手続きには、現在使用している端末と次に使用する新しいSIMカードを手元に用意する必要があります。
SoftbankのスマートフォンのSIMロック解除の手順は、以下の通りです。
1 | SIMロックを解除したい端末で「My Softbank」にログインします。 |
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2 | 端末の製造番号(IMEI番号)を入力して次の画面へ進みます。 |
3 | 製造番号と機種名が表示されるため、確認後「解除キーを発行する」をタップします。 |
4 | SIMロック解除キーが発行されるため、メモを取ります。 |
5 | 端末の電源を落とした状態で新しいSIMカードを挿入して、電源を入れます。 |
6 | SIMロック解除キー入力画面が表示されるため、メモしておいた解除キーを入力します。 |
7 | 「ロック解除」をタップすれば、SIMロック解除手続きは完了です。 |
7.SIMロック解除に関してよくある質問
SIMロック解除を行ったことがない方は、SIMロック解除の手順・手続き以外にも、疑問点や不明点があるでしょう。
ここからは、SIMロックに関するよくある質問を、Q&A形式で解説します。SIMロック解除にあたって気がかりなことがある方は、ぜひ参考にしてください。
7-1.Q:SIMロック解除前にバックアップは必要?
日本の大手キャリアのウェブサイトを見ると「SIMロック解除を実施した場合、携帯電話機内に保存されていたデータが変化・消失する場合があります」などと書かれています。実際にデータが消えてしまうことはめったにありませんが、念のためにバックアップを取っておくほうが安心です。
SIMロックの解除に限らず、スマホの紛失・盗難や故障に備えて、普段からバックアップすることは大切です。特にアメリカでは日本と比べものにならないほど、スマホの盗難が多いため、アメリカに渡航する予定がある方はこの機会に一度スマホのデータをバックアップしておくことをおすすめします。
7-2.Q:SIMロックを解除したらキャリア独自の機能が使えなくなる?
キャリア独自の機能が使えなくなるタイミングは、SIMカードを入れ替えたときです。
例えば、docomoで購入したスマホを持っており、アメリカ留学で使うためにハナセルのアメリカSIMを購入したとします。SIMロックを解除しても、スマホにdocomoのSIMカードが入っていれば、今までと全く同じ機能が使えます。アメリカに着き、スマホにハナセルのアメリカSIMを差し込むと、キャリアメール(@docomo.ne.jp)などのdocomo独自機能が使えなくなります。docomoを解約していない限り、再びdocomoのSIMカードを差し込めば、またdocomo独自機能が使えるようになります。
このように、キャリア独自機能が使えなくなるのは、SIMを入れ替えたタイミングです。SIMカードを入れ替えなければ、SIMロックを解除しても、キャリア独自機能は引き続き使うことができます。
7-3.Q:アメリカで購入したスマホでもSIMロック解除は可能?
アメリカのキャリアから購入したスマホでも、SIMロックを解除することはできます。SIMロックを解除すれば、新しい端末を購入することなく、もっと安いキャリアに乗り換えたり、海外でお得なSIMカードを使ったりすることが可能です。
アメリカの大手キャリア各社のSIMロック解除方法は、下記の記事を参考にしてください。
8.SIMロック解除の義務化について
SIMロックは、それぞれの携帯電話会社が自社で販売したスマホに制限をかけることで、他社ではその機種を使用できないようにしたものです。
以前は、別の携帯電話会社に乗り換えるのであれば、スマホも買い替えるしかありませんでした。
しかし、SIMロック解除が義務化されたことで、現在使用しているスマホをそのまま他社でも使用できるようになったのです。
SIMロック解除については、元々2010年から言われていました。
しかし、各キャリアとも積極的に応じなかったため、2015年からは解除に応じることを義務付けたのです。
その際も、利用を開始してから180日以上が経過したスマホのみ解除に応じるとされていました。
その後、ドコモではその義務化の2年後には、端末を一括購入した場合に限り即日でも解除でき、分割の場合でも100日以上経過していれば解除に応じると変更しました。
また、さらに2年が経過した2019年には、中古で購入したスマホの場合でも、SIMロック解除に応じるとしています。
その後、2020年からは分割での購入であっても、即時SIMロック解除が可能と変更されています。
ただし、上記の条件はドコモに限ったものです。
ソフトバンクやauでは、現在も機種購入から101日以上が経過していることや、分割購入の場合は全額の支払いが完了していることなどが条件となっています。
9.【裏技】アメリカで安くスマホを使う方法
アメリカに行く予定がある方は、SIMロックを解除して、アメリカでお得にスマートフォンを使いませんか?スマートフォンに日本のSIMカードを入れたままアメリカで利用すると、国際ローミング料金がかかるため、割高になります。さらに、アメリカにいながら日本の電話番号を使うことになり、現地の方にとっては国際電話扱いとなることから、気軽に電話してもらうことができません。
日本で買ったスマートフォンのSIMロックを解除し、アメリカのSIMカードを差し込めば、端末を買い替えることなく、アメリカ現地の携帯電話サービスを利用できます。料金は現地価格でお得であり、アメリカの電話番号が使えるため、連絡手段として役立ちます。
ハナセルでは2023年11月から短期プリペイドeSIMもご利用いただけるようになりました!
旅行日数(7日間、15日間、30日間)によってeSIMを選べます。
eSIMはSIMの差し替えが不要なので、ハナセルの公式サイトでお申込みいただいた後、すぐに利用開始いただけます。
ハナセルの短期プリペイドeSIMの詳細や、対応機種の確認はこちらのページをご覧ください。
長期のアメリカ旅行や留学、駐在、在住で海外SIMカードを契約する場合は、ハナセルの長期プランSIMがおすすめです。
ハナセルの長期プランSIMは渡航前に日本で購入でき、購入から契約、解約まですべての手続きが日本語で可能です。
料金を減らし、安心感も得ることが出来ました
野上 春澄さん(在米2年、$29プラン利用)
ハナセルの前に、アメリカの電話会社のサービスを利用していました。プランの変更、機種変更、これらに伴う相談やトラブル対処を英語でするのが難しく、電話や店舗で確認するたびに違う回答となり、結局プランの変更・機種変更などを諦めていました。ハナセルに移行する際、過去解決できなかった他の電話会社との対応、機種変更等についても具体的なアドバイスを頂き、以前より費用を減らし、安心感を得ることが出来ました。使っている最中に発生するトラブルや疑問も丁寧に教えて頂き、満足しています。
WiFi+緊急通話時のみの子供用に
角田 健さん(在米2年半、$9.99プラン利用)
友人から紹介してもらいました。子供用にSIMフリーiPhoneを購入し、プロバイダを選考した際、やはり価格と日本語サポートが魅力で決めました。$9.99というプランは他には無く、WiFi+緊急通話時にしか使用しない子供用のスマートフォンには最適です。
まとめ
SIMロック解除とは、スマートフォンの端末に掛けられたSIMロックを解除することを意味します。SIMロックを解除してSIMフリーにすることは、格安SIMや海外SIMを利用できることがメリットです。パソコンやスマホからSIMロック解除の手続きができますが、キャリアによって手順が異なるため、当記事で紹介した流れを参考にしてください。
留学やビジネスなどでアメリカに渡航する際は、現地の携帯電話サービスを利用できるアメリカSIMがおすすめです。ハナセルのアメリカSIMは$15から使えるため、お気軽にお申し込みください。