こんにちは!ハナセルです!アメリカに旅行や移住を計画する際に知っておきたいことの一つに、米国の祝日があるかと思います。レジャーや生活のプランを立てる際に、祝日を避けるか、祝日を体験するかを意識すると、計画も立てやすいですよね。
この記事では、アメリカではいつが祝日・休みなのか、旅行で行く際や、実際に住んでからどんなことに気をつけるべきかなども紹介しながら、日本と異なる祝日の文化をたっぷりお伝えします。
もくじ
アメリカで休みになる祝日は意外と少ない
└日本の国民の休日の日数は?
└米国の全州共通の祝日の日数は?
連邦で制定されているアメリカの祝日リスト
└注意点① アメリカの祝日は、休みにならない場合も
アメリカで最も盛大に祝う&休むのはこの祝日!
└サンクスギビング
└クリスマス
└年越しよりもクリスマス
└独立記念日
└注意点② アメリカの祝日は、営業時間や閉店に注意
州によっては祝日になる日を紹介
└2月2日 グラウンド・ホッグ・デイ (Ground hog Day)
└3月17日 セント・パトリック・デー (Saint Patrick’s Day)
└3月または4月 イースター (Easter)
└11月最初の火曜日 選挙の日 (Election Day)
└有名だけど祝日ではないイベントも
アメリカで休みになる祝日は意外と少ない
日本の祝日、年間何日あるかご存知ですか?ゴールデンウィーク、お盆、年末年始は郷里に帰省するためにも1週間から10日のお休みをとったりできる人も多い日本ですが、アメリカは実は、国民の休日というのは日本と比べてとても少ないです!
日本の国民の休日の日数は?
日本では定められた国民の祝日は16日あります。日曜日に重なれば振替休日も発生したりしますね。
お正月、5月のゴールデンウィーク、夏にはお盆、年によっては秋のシルバーウィーク。有休を少し使えば海外旅行や国内の帰省のチャンスになる「大連休」が社会人にとっても、かなり多いです。
米国の全州共通の祝日の日数は?
一方、アメリカでは、日本の「国民の祝日」にあたる全州共通の祝日というのは計11日しかありません。さらに、そのうち約半数は、政治的な理由で学校や企業が休みにならない可能性が高いです。
日本のゴールデンウィーク、お盆、年末年始のような大連休になる可能性があるのは、クリスマス~年末と、年によってはイースターくらいと言っても良いでしょう。
しかしながら、米国では有休消化に理解がある企業が多く、個人の都合で休暇をとりやすい文化的背景もあります。日本では有休を使って長期間休みづらい雰囲気がある職場も多いでしょうから、日本の国民の祝日が多く、大連休がもともとあることは、実はいいことかもしれません。
ちなみに、米国の祝日は、土曜に当たった場合は前日の金曜日に振替休日となったり、日曜日に当たった場合は、次の月曜日となったりする決まりもあります。3連休になりやすい工夫はあるようです。
連邦で制定されているアメリカの祝日リスト
それでは、肝心の米国全土で共通の「祝日」をご紹介します。これらの祝日は、米国で売られているカレンダーや手帳などでも目にすることができると思います。
• キング牧師の日(Martin Luther King. Jr. Day 1月第3月曜日)
• 大統領の日 または ワシントン誕生日(Presidents Day 2月第3月曜日)
• メモリアル・デー(Memorial Day 5月最終月曜日)
• ジューンティーンス (Juneteenth 6月19日)
• 独立記念日(Independence Day 7月4日)
• レイバー・デー(Labor Day 9月第一月曜日)
• コロンブス・デー(Columbus Day 10月第2月曜日)
• ベテランズ・デー または 復員軍人の日(Veterans Day 11月11日)
• サンクスギビング・デー(Thanksgiving Day 11月第4木曜日)
• クリスマス(Christmas 12月25日)
いかがですか?おなじみの独立記念日、サンクスギビング(感謝祭)、そしてクリスマスなどはご存知の方も多いと思います。
しかし、そのほかはキング牧師、大統領、メモリアル・デー、レイバー・デー、ベテランズ・デー、など政治・軍事に関するものばかりで、日本のような「子供の日」、「文化の日」、「勤労感謝の日」などといった祝日が存在しないのが特徴的です。
最も新しい祝日は、2021年にバイデン大統領が制定したジューンティーンス。Juneと19thを合わせた言葉で、リンカーンの奴隷解放宣言によって自由の身となった奴隷のお祝いが元になった祝日です。近年では黒人の自由や平等だけに焦点が置かれるだけではなく、全ての人種、文化の平等と人権を祝う日となっています。
また、アメリカの面白いところとして、州やカウンティ(州よりも細かい区域)、会社、学校がそれぞれ独自にお休みを設けたり、逆に祝日を休みとしないという判断ができることがあります。例えば、ダイバーシティの進んだ地域の学校であれば、様々な文化のお祭り・祝日も休校にする場合もありますし、職場でも創設者の宗教や思想によって、特定の宗教の祝日が会社公式の休日になる場合もあります。
注意点① アメリカの祝日は、休みにならない場合も
先ほど、政治的な理由で祝日でも休みにならないものもあると書きましたが、特に10月のコロンブスの日は、歴史上の人物コロンブスのした残虐行為などが知られるようになったせいで、意図的に休まない場合が多くなりました。
コロンブス・デーは数年前まで多くの学校・会社では休日として扱われていましたが、この2、3年でボイコットが起き、米国全体の半数が休まない方向に転じました。しかし、カレンダーには書いてあるので、子供に学校をうっかり欠席させてしまう親御さんなどが絶たない日でもあります!とても紛らわしいですね。
また、キング牧師の日、大統領の日、退役軍人の日も学校や会社は通常通りに開かれるケースが多いです。
最終的に連邦で制定されている休日に休むかどうかという判断は、州、お住いのカウンティ、そして会社、学校によっての判断となります。あらかじめ、お勤めの会社、お子さんの学校などのカレンダーを見て、いつが休みなのかをしっかり確認しないと、泊りがけ旅行などの計画に大きく響きます。お父さんは休みなのに、子供の学校は通常通り、またその逆というのは結構あります。
アメリカで最も盛大に祝う&休むのはこの祝日!
アメリカで大々的に休む祝日は何と言ってもクリスマス、その次にサンクスギビング、独立記念日です。
クリスマスとサンクスギビングは、アメリカ中が帰省のために空の便も、陸路も、移動が最も激しいと言われています。また、レジャーに出かける人も多く、全米の観光地やテーマパークのホテルなどはハイシーズン扱いとなり、飛行機のチケットや宿泊料は、一年の中でも高くなります。
サンクスギビング(感謝祭)
11月第4週のサンクスギビングは、感謝の気持ちを大事に、ターキーやパイなどのご馳走を家族で集っていただくイベントです。が、何しろ翌月にクリスマスという大物が控えているので、そんなに頻繁に帰省できない、里帰りはどちらか一方だけ、という方も多いです。
また、サンクスギビングは木、金、土、日の4日間しか(木曜日は祝日でも、金曜日は会社、学校が慣習的に休みにしていることが多い)休みにならないので、1、2泊のとんぼ返りになってしまって疲れる、短期間に集中しているが故に飛行機のチケットが取れないなどの悩ましい問題もあります。
クリスマス
クリスマスは米国の最も大きなイベントです。義務教育の学生たちは前日(クリスマス・イブ)や23日から冬休みに入っていることが多いです。これは日本の冬休みと似ていますね。大学生は早めに、12月中旬から休みが始まり、実家に帰省している場合も多いです。
クリスマス・イブはお休みにしたり、半休にする会社も多いです。また、12月26日~31日まではお休みではない会社も多く、長期休暇として休みたい人や帰省する人は有休を利用して、26日から31日までのほぼ1週間を休みます。有休をここぞと使うのは日本の盆暮れと似ていますね。
年越しよりもクリスマス
アメリカに住んでいると、サンクスギビング前に始まりクリスマスまで続く「ホリデーシーズン」の消費文化・経済効果はものすごいとよく耳にします。しかしながらサンクスギビングのご馳走、パーティー、そしてクリスマスのプレゼント、ご馳走、旅費など、2ヶ月に渡る出費でかなり家計にダメージを受ける家庭も多いようです。一般的な家庭ではクリスマスが終わると、心身共に、そしてお財布もエネルギーが尽きる、という印象もあります。
アメリカの年越しですが、クリスマスのインパクトのほうが大晦日、元旦よりもはるかにが強く、「三が日はお休み」「(子供達は)1月7日まで正月休み」という前提がありません。新年は1月2日に早速、仕事や学校が始まります。大晦日はカウントダウンやパーティーで夜更かしをしても、元旦の夜は次の日のために早めに寝る、という感じです。12月末の仕事納め、という感覚もあまりありません。年末年始の特別なご馳走というのも、はっきりとありません。
独立記念日
7月4日の独立記念日はクリスマス、サンクスギビングに次ぐ大々的な祝日ですが、子供達にとってはすでに夏休みの期間でもあり、前後が休みになるという雰囲気はありません。土日と日付が連ならない年の場合、子供と旅行など予定する人は、7月4日の前後に有休をとって連休を作る感じです。
お庭でバーベキューをしたり、プールで遊んだり、夜はお祭りに行って花火を見て、駐車場から帰る際に大渋滞に巻き込まれ、帰宅が深夜になるのが独立記念日の一つの典型的な過ごし方です。(笑)
注意点② アメリカの祝日は、営業時間や閉店に注意
特に、3大イベントの独立記念日、サンクスギビング、クリスマスはお役所、銀行はお休みになる傾向があります。後者二つは特に「万人に休息を」という意味合いも強くあるので、大手量販店でも閉店することが多く、個人商店やレストランはだいたいお休みだと思って間違いないでしょう。
街によっては、サンクスギビングの日は朝からどこもやっていない、人も歩いていないという光景があります。大都市以外はこうかもしれません。レストランも営業しているタイプのお店と、終日閉店するお店が分かれます。サンクスギビング、クリスマスのディナーを売りにしているレストランは事前に予約で埋まっていることも多く考えられるので、観光地以外で、感謝祭・クリスマスの夜に予約なしで外食をするのはお勧めしません。
観光でホリデーシーズンにアメリカを訪れる場合、サンクスギビング、クリスマスの夜はホテルのレストランなどを早め(数ヶ月前)に予約しておくと安心です。または、祝日前にスーパーなどで食べ物を少量でも一応買っておくなど、お店・レストランが全く営業していなかった場合の想定もしておくのも大事です。
州によっては祝日になる日を紹介
アメリカという国は50州が集合した「合衆国」ですが、一つ一つの州が独特の法律や決まり、文化を持っていて、州=一つの国というイメージで説明する方がしっくりいくことが多いです。
日本は1都1道2府43県、計47ありますが、違うのは県民の日くらいですよね。しかし、米国では州が独自に設定している祝日というのも時々存在します。
また、アメリカ全体の祝日リストの中に、私の知っているあの日がない!?と思われた方もいるかもしれません。日本でも知られるアメリカのイベントは、州ごとの祝日になっている場合や、お休みではない日もあります。
ここでは、州によっては祝日になる日の一部の例をご紹介しますね。
2月2日 グラウンド・ホッグ・デイ (Ground hog Day)
春の訪れが早いか遅いかを予言すると言われる動物、グラウンド・ホッグ(大きめのプレーリードッグのような生き物)を地中から起こして、自分の影を見るか(その日が晴天か)、見ないか(影が現れづらい曇りか、雨か)で春が早く来るか、冬はまだ続くか占う行事です。
冬が長い地域の、春が待ち遠しいという気持ちが伝わって来るような発想の祝日です。ペンシルベニアのイベントが最も有名と言われています。学校、会社は通常通りのところが多いようです。
3月17日 セント・パトリック・デー (Saint Patrick’s Day)
この日はアイルランド、カトリックのお祭りです。マサチューセッツ州ではお休み、また、会社や学校によってはお休みのところもあるようです。
特に子供達が楽しめるイベントでもあり、幼稚園や学校(低学年)では三つ葉のクローバー、虹、レプラコーン(緑の衣装・帽子をかぶった小人のようなアイルランドの妖精)のモチーフの工作やお話、ゲームをしたりします。
大人はアイリッシュパブで祝ったり、緑のものを身につけたりして楽しみます。お店でも緑の帽子やおもちゃのネックレス、旗、クッキー、ケーキなどの関連グッズが売られたり、お祭りムードが高まります。
3月または4月 イースター (Easter)
イースターの日は毎年の暦で変動するので、毎年調べる必要がありますが、キリスト教の復活祭で、休日になります。また、季節的に春休みと重なり、子供達は1週間ほど学校が休みになる州もあります。
子供達が楽しめるエッグハント(プラスチック製の空の卵におもちゃやお菓子を入れ、外の芝生などにばらまき、子供達が拾って楽しむ)をしたり、家庭で卵を染めて楽しんだり、イースターバニー(マスコット)と写真を撮ったりします。通常の年ですと、地域の自治体が子供や家族向けの雰囲気で、バニーと記念写真コーナー、エッグハント、ゲーム、屋台のお店などが大々的に開催されます。
11月最初の火曜日 選挙の日 (Election Day)
4年に一度、大統領選挙が行われ、朝から晩までニュース速報に釘付けになり、大変な盛り上がりを見せます。一部の州ではこの日は休日となります。
有名だけど祝日ではないイベントも
イベントとしてメジャーなものでも、祝日にならない日もあります。
例えばハロウィンですが、実は休日ではありません。子供たちは放課後、夕方から仮装してお菓子をもらいに家々を練り歩いたり、大人も夜はクラブやバーなどで仮装をしてパーティーを楽しみます。
ちなみに、お店では8月半ばごろからハロウィンのコスチュームや装飾品を売り出します。ちょっと早すぎる気もしますが、多くの家庭で9月ごろから庭に装飾を始めたり、家の中もデコレーションして秋の訪れを楽しみます。ハロウィンにかけるアメリカ人のエネルギーと真剣さは驚くほどです。
その他にも、祝日になる日・ならない日どちらも含めて、アメリカのイベントを別の記事で紹介しています。ぜひ合わせてお読みください。
まとめ
アメリカの国民の休日は意外と少ないですが、マイナーな祝日はいろいろあり、年間を通して季節の風物詩的なイベントがたくさんあります。旅行に行く前、移住する際の準備にお役に立てたら嬉しいです!
また、アメリカでは祝日に合わせて大セールが行われます。アメリカのセール時期については別の記事でまとめていますので、祝日のお買い物を楽しみたい方はぜひご覧ください。