日本では近年、PayPayやLINE PayなどのQRコードを使った支払いや、モバイルSuicaなどの非接触型(コンタクトレス)決済など、お買い物の会計時にスマホを使う決済が普及しています。
スマホがあれば支払いができるので、現金やクレジットカードをいちいち持ち歩いたり、取り出さなくて便利ですよね。そして何より紙幣や小銭をやり取りしなくていいので衛生的で、特にパンデミック後はその長所が引き立っています。
アメリカでもこのようなスマホを使った決済は一般的なのか、実際に米国現地で生活する筆者が2024年現在の状況を解説します。
もくじ
1. アメリカでスマホ決済はマイナーって本当?
2. なぜアメリカでスマホ決済が普及しないのか
3. スターバックスはスマホで注文・支払いができる
4. アマゾンの次世代キャッシュレス決済
5. アプリで注文・支払いできるお店やサービスが続々と
5-1. アメリカで人気のキャッシュレス決済方法
6. アメリカの個人間送金アプリはたくさんある!
7. アメリカでスマホを使うための豆知識
まとめ
1. アメリカでスマホ決済はマイナーって本当?
アメリカでスマホ決済が普及しているのかというと、2024年の現時点では一般的ではないと言うのが現状です。
残念ながら、PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、d払いなど、日本での大手のサービスの名前を聞いても、アメリカで暮らしているとあまりピンときません。日本独自のシステムが日本国内で発展していることを痛感します。
実際にはApple Payで支払い可能とされている大手のチェーン店は多くあります。しかしながら、店頭にてApple Payで支払っている人は見かけたことがありません。
2. なぜアメリカでスマホ決済が普及しないのか
背景には、アメリカにはSuicaなどのプリペイド形式のカードが普及していないため、もともと各小売店のレジに読み取り機がないことがあります。大都市部の公共交通の運賃に使える支払いカードは普及していますが、読み取り式ではなく磁気カードが主流です。
一方でアメリカはもともとクレジットカードの社会ですから、クレカの読み取り機ならだいたいどこの商店でも設置してあるので、クレジットカードを使った支払いが今のところ一般的となっています。
クレジットカードでの支払いは近年さらに安全性も高まり、アメリカ人にとって最も心地よい支払い方法として長らく定着しています。
3. スターバックスはスマホで注文・支払いができる
コーヒーの大手スターバックスでは、アプリで事前に注文・支払いをし、実店舗に商品を取りに行くだけのシステムを導入しています。このサービスは2010年からスタートと、かなり前から存在します。
アプリを使わなくても通常通り店頭で注文もできますが、パンデミック後一層キャッシュレス化が進み、現金のやり取りを廃止し、アプリかクレジットカードでの支払いのみに対応している店舗が増えています。今では大手の飲食店の多くはこのスターバックスのような方法で、店頭でピックアップまたはドライブスルーで受け取りができるようになっています。
4. アマゾンの次世代キャッシュレス決済
シアトルやニューヨークなど大都市を中心に出店しているAmazon Goは、アプリを利用して店内で会計をせずに買い物ができる店舗として話題を集めています。
事前にダウンロード・支払い方法を登録したアプリを使い、店内で商品を選び、そのまま外に出れば、自動改札のようなゲートを通過する際に自動的に支払いがされる仕組みです。実際に商品をスキャンする工程はないのですが、カメラやAIを使って誰が何を買い、お店を出たと言う追跡をして勝手に会計ができている、というものです。
5. アプリで注文・支払いできるお店やサービスが続々と
スターバックスのように、アプリを介しての支払いに対応している飲食店は、パンデミック前から多くありました。最近ではマクドナルド、バーガーキング、ダンキンドーナツなどはリワード(ポイント)プログラムも充実させ、リピーター確保のために利便性とコスパを追求しています。どこからでもスマホで注文でき、車で取りに行けるので便利です。
また、大手デパートのメイシーズは実店舗を減らし、オンライン販売に力を入れ、オンラインで買い物すると、自宅への発送か最寄りの実店舗にてピックアップするかを選べ、顧客の利便性を追求しています。このようなやり方を展開している企業は、インスタカート(食料品の即日配達サービス)に対応しているスーパーマーケット各社やウォルマートなどがあります。
買い物以外では、配車サービスの Uber や Lyft でもスマホアプリ内で料金とチップの支払いが完結します。
5-1.アメリカで人気のキャッシュレス決済方法
アメリカ人の8割以上はクレジットカードを持っており、アメリカではクレジットカードでの支払いが一般的です。最も人気なのはVISAで、次いでMaster Card、Discover、American Expressと続きます。同様に、デビットカードの普及率も高く、所有率は8割超。電子決済の5割以上がデビットカード決済です。
モバイル決済では、使いやすさや機能性、セキュリティ面が評価されてApple PayとGoogle Pay」が人気があります。iPhoneユーザーがApple Payを、AndroidユーザーがGoogle Payを利用しやすいことも理由でしょう。
その他、アメリカで使えるモバイル決済(決済アプリ含む)は以下の通りです。
- 国際ローミング
- Cash App
- Venmo
- PayPal
- Zelle
- Samsung Pay
- WorldRemit
- Stripe
プリペイドカードはあまり普及していませんが、Bluebird・Serve・Famzooが主要となっています。
6. アメリカの個人間送金アプリはたくさんある!
米国では若者を中心に、割り勘の際にアプリを使って支払うのが主流になっています。個人間の送金アプリで人気なのはApple PayやPayPal、Venmo、Zelle、Cash Appなどです。日本では今のところApple Payを使って個人間送金はできませんが、アメリカではメッセージアプリを使ってApple Payで送金することができます。
中でも定番アプリと言えば、PayPalの傘下のVenmoです。特徴は、Facebook上で友達になっている人やスマホに連絡先を登録している人が見つけやすいこと。送金した際に短いメッセージをつけられる機能があり、それがメッセージアプリのような画面で公開され、SNSのような感覚で友達にお金を送ることができます。
家庭教師やベビーシッターのバイト代の送金や、ルームシェアの光熱費・家賃などの割り勘、飲み会やランチの割り勘など様々な場面で役に立っています。
7. アメリカでスマホを使うための豆知識
アメリカでこれまで紹介したようなアプリを使った決済を行うには、スマホで通信ができるようにしておく必要があります。
アメリカでスマホを使うためには、下記の方法があります。
- 国際ローミング
- 携帯レンタル
- Wi-Fiレンタル
- アメリカSIM
この中でも、通信料金を抑えたい方や、音声通話とテキスト(SMS)が使いたい方に最適なのは、アメリカSIMです。
ハナセルのアメリカSIMは、ネットで簡単に申し込みができ、分からないことがあっても日本語で問い合わせができるので安心です。
アメリカに行く際は、『hanacellのアメリカSIMカード』を活用してみてください。
ハナセルでは2023年11月から短期プリペイドeSIMがご利用いただけるようになりました!
旅行日数(7日間、15日間、30日間)によってeSIMを選べます。
eSIMはスマホに内蔵された本体と一体型のSIMのこと。
利用したいキャリアのeSIMの情報を書き換えれば、物理的なSIMカードが無くても新しいキャリアでのモバイル通信や通話といったサービスが利用できます。
ハナセルの短期プリペイドeSIMの詳細や、対応機種の確認はこちらのページをご覧ください。
アメリカの短期プリペイドeSIMを買うならHanaCell 日本語カスタマーサポート付き
また、ハナセルではアメリカに長期滞在される方向けのプランもご用意しております。
送料無料で日本またはアメリカにお届けします。また全米の最安値1ヵ月9.99USドル〜のプランをご用意しております。
アメリカ長期プランSIM・eSIMについてより詳しい情報やお申込みはこちらからご確認ください。
ハナセルのアメリカ長期滞在SIM・eSIMについてはこちら
料金を減らし、安心感も得ることが出来ました
野上 春澄さん(在米2年、$29プラン利用)
ハナセルの前に、アメリカの電話会社のサービスを利用していました。プランの変更、機種変更、これらに伴う相談やトラブル対処を英語でするのが難しく、電話や店舗で確認するたびに違う回答となり、結局プランの変更・機種変更などを諦めていました。ハナセルに移行する際、過去解決できなかった他の電話会社との対応、機種変更等についても具体的なアドバイスを頂き、以前より費用を減らし、安心感を得ることが出来ました。使っている最中に発生するトラブルや疑問も丁寧に教えて頂き、満足しています。
WiFi+緊急通話時のみの子供用に
角田 健さん(在米2年半、$9.99プラン利用)
友人から紹介してもらいました。子供用にSIMフリーiPhoneを購入し、プロバイダを選考した際、やはり価格と日本語サポートが魅力で決めました。$9.99というプランは他には無く、WiFi+緊急通話時にしか使用しない子供用のスマートフォンには最適です。
まとめ
クレジットカードでのキャッシュレス払いが普及しているアメリカでは、スマホ決済はまだまだマイナーです。アメリカでスマホひとつだけを持って買い物に出かけるのは、もう少し先のことになりそうです。
しかし、日本のスマホ決済とは形式が異なりますが、大手チェーンストアを中心にスマホアプリを使って注文・支払いできるサービスが普及しつつあります。チェーンストアごとにアプリをインストールする必要がありますが、アプリ上で注文ができ便利ですし、特典が充実していることも。アメリカでよく行くお店はアプリを使って注文・支払いしてみてはいかがでしょうか。
またこちらの記事では、クレジットカードから小切手まで含んだアメリカのキャッシュレス事情を解説しています。アメリカの支払い事情をもっと知りたいという方はぜひお読みください。