アメリカで就労ビザを取得するのは難しい?必要な手続きは?ビザの種類まで

アメリカで就労ビザを取得するために必要な手続きは?ビザの種類も詳しく解説
アメリカで働くなら就労ビザの取得が不可欠です。一言で就労ビザといっても雇用方法や職種、ポジションによって様々な種類があります。学生ビザは基本的に就労はできませんが、一定の条件をクリアすれば仕事に就くことも可能です。(労働時間や職種には制限があります。)

本記事ではアメリカの就労ビザについて、種類・特徴・手続きの方法について詳しくご紹介していきます。

1. アメリカで働くなら就労ビザの取得は必須

就労ビザはアメリカで働くなら必須の滞在資格です。B-1ビザも、現地での商談・市場調査・買付など仕事に関わる短期滞在のための資格ですが、アメリカ国内で賃金を得ることは禁止されています。

アメリカで暮らし、働くなら、就労ビザ(Jビザ・Hビザ・Eビザ・Lビザ)のいずれかを取得する必要があります。それぞれのビザについては、後程詳しくご紹介いたします。

アメリカへの永住が目的の場合は、グリーンカード(永住権)の取得が必要です。グリーンカードの取得方法や、ビザや市民権との違いはこちらの記事をご確認ください。

アメリカ永住権(グリーンカード)の取得方法!市民権との違いも解説

1-1. ビザなしで働くとその後アメリカに入国できなくなる恐れも

観光ビザ、学生ビザなど就労用ではないビザで就労する、あるいは取得したビザの範囲を越えた就労を行うことは不正労働にあたります。

不正労働が発覚した場合、以下のような対処を受ける恐れがあります。

  • 現行ビザの失効
  • 非移民ビザから永住権へのステータス変更の拒否
  • ビザ更新/再発行の拒否
  • 強制送還

場合によってはビザ無しでの再入国ができなくなる可能性もあるので、就労時間・職種・勤務先などが違反していないか注意してください。

2. 学生ビザで就労することもできる

基本的に学生ビザは就労できませんが、先ほどもお伝えしたように一定の条件を満たせば限定的ではあるものの合法的に就労できます。就学中の就労資格については、以下の4つの方法があります。

【On-Campus Employment】
週20時間まで学校、カフェや本屋など学校内の施設で就労可能となる資格です。メディカルスクールの学生が附属病院での勤務など、学校の外の施設でも密接に提携しているところであれば就労が認められます。

休日や休暇中はフルタイムでの就労が可能ですが、あくまでも就労ビザではないためその後の授業に参加することが条件となります。学校によっては、留学生の学内での就労は許可が必要なところもあるので、窓口等で確認してみてください。

【Unforeseen Economic Necessity 】
留学時(アメリカに入国した時点)では卒業まで十分な資金源があったが、学生本人のコントロールできない状況の変化があった場合に就労できる資格です。

  • 両親または家族の失業
  • 医療費などで大きな出費がかかる
  • などが理由として認められるようです。

キャンパス外で就労可能ですが、

  • 資金源の状況の変化が学生本人に原因がない
  • 他の労働手段がない
  • この2つを証明する必要があります。

学校・移民局の両方に申請しなければなりません。日本人留学生に対しては、2011年の東日本大震災発生時にこの就労許可が多く発行されました。

【Curricular Practical Training】
【Optional Practical Training(Pre-Completion)】
この2つは、どちらもフルタイムで9ヶ月以上学校に通い続けた学生が利用できる就労許可です。

学期中は週20時間、休日・休暇はフルタイム(その後の学期に参加することが条件)での勤務が可能です。どちらも、就労できるのはその学生が専攻している学業分野に関係する職業のみとなります。Curricular Practical
TrainingとOptional Practical Training(Pre-Completion)は条件的によく似ていますが、必要な許可と就労期間が異なります。

必要な許可 就労期間
Curricular Practical Training 学校のみ 規定なし(期間によっては卒業後の実地訓練に制限がある場合も)
Optional Practical Training(Pre-Completion) 学校と移民局の許可が必要 フルタイムで1年間、週20時間の場合2年間まで。

Curricular Practical Trainingは在学中のみ利用できます。Curricular Practical Trainingを使ってフルタイムで12ヶ月以上就労した場合は卒業後に次に紹介するOptional
Practical Trainingが使えなくなります。

Optional Practical
Trainingは2種類ありPre-Completionは在学中、Post-Completionは卒業後に利用できます。ただし、就労期間は在学中・卒業後の累計で扱われるためフルタイムでの12カ月以上の就労には注意が必要です。在学中にOptional
Practical Trainingを利用して就労すると、卒業後に十分な就労期間がもらえない恐れもあります。学校卒業後もアメリカに住みたいならCurricular Practical
Trainingなど、別の制度を組み合わせて余裕を持った計画を立てることをおすすめします。

3. アメリカの就労ビザの種類と取得手続き

アメリカの就労ビザの種類と取得手続き

ビザ取得は、基本的に以下の流れで手続きが行われます。
1.申請に必要な書類(パスポートや証明写真、DS-160申請書など)を揃える

2.手数料を支払う

3.アメリカ大使館(または領事館)へ郵送する

4.面接(補助書類を持参)

5.申請後1週間程度でビザ発給(自宅まで郵送)

申請するビザによって、必要な書類・補助書類・手数料が変わります。また、ビザ発給までの期間はあくまでも目安ですので、渡米までに間に合うように余裕を持って2~3ヶ月前までには申請を済ませておくとよいでしょう。

アメリカの主な就労ビザと概要を下表にまとめました。

【Jビザ】
ビザの種類 特徴 期間
J-1ビザ
  • 研修やインターンとして就労可能
  • 学歴に応じた実務経験が必要
  • 扶養家族はJ-2ビザの申請が可能
最長18ヶ月
【Lビザ】
ビザの種類 特徴 期間
L-1Aビザ
  • 駐在員用のビザ、扶養家族はL-2ビザが発給
  • ビザ申請前の3年間で、管理職として1年以上経験があること
最長7年
L-1Bビザ
  • アメリカ国内企業に駐在する特殊技術者が対象
最長5年
【Eビザ】
ビザの種類 特徴 期間
E-1ビザ
  • 日米間で貿易などを行う日系企業に勤務する社員とその家族向け
  • 管理職以上、または会社運営のために不可欠な知識、技術を持っている
  • 企業は所有権の半数以上を日本人、日本企業が保有している
  • 継続して日米で貿易を行わなければならない
1年から5年間(その後何度でも更新可能)
E-2ビザ
  • アメリカで起業して投資を行う人とその家族向け
  • 一定額以上の投資とビジネスプランの提出が必要
1年から5年間(その後何度でも更新可能)
【Hビザ】
ビザの種類 特徴 期間
H-1Bビザ
  • アメリカ国内での就労が可能
  • 大卒以上の学歴か、実務経験が必要
  • 申請できる職種は専門職
  • 雇用主は市場の相場以上の賃金を支払う
  • ビザが有効になるのは10月1日から
  • 扶養家族はH-4ビザ(家族ビザは就労不可)
3年間(最長6年まで延長可能)
H-2Aビザ
  • 一時的に季節的な農作業/サービスをする際のビザ
  • 雇用主(または米国農業生産者組合)は非移民労働者請願書 I-129 を提出しなければならない
  • 扶養家族はH-4ビザ(家族ビザは就労不可)
最長3年
H-2Bビザ
  • 熟練/非熟練労働者ビザ
  • 一時的または季節的農業以外のアメリカ人労働者が不足している職業が対象
  • 雇用主はその職種に適格なアメリカ人労働者がいないという労働省の証明取得が必要
  • 扶養家族はH-4ビザ(家族ビザは就労不可)
最長3年
H-3ビザ
  • 大学院教育やトレーニング以外のあらゆる分野での職業研修のためのビザ
  • 申請者の学歴などの制限はない
  • 生産性を伴う雇用ではなく、研修を受ける人の本国では受けられない内容でなければならない
最長2年(特別教育交流訪問者の場合は最長18ヶ月)
【Oビザ】
ビザの種類 特徴 期間
O-1ビザ
  • 化学・芸術・教育・ビジネス・スポーツ・芸能などにおいて卓越した能力を持つ人
  • アメリカでの雇用スポンサーの協力が必要
  • ビザの申請は雇用開始90日前から、入国は就業開始10日前から可能 扶養家族はO-3ビザ
最大3年間(その後1年単位で延長が可能)
O-2ビザ
  • O-1ビザの同行者用のビザ
  • アメリカでは得られない技能または経験を有していて、競技や公園に不可欠な役割を担う。
最大3年間(その後1年単位で延長が可能)
【Pビザ】
ビザの種類 特徴 期間
P-1ビザ
  • アメリカで公演、活動する個人あるいはチームのアスリート/芸能人/芸術家向けのビザ
  • 国内、または国際的に貢献していることを示す必要がある
  • ビザの申請は雇用開始90日前から、入国は就業開始10日前から可能 扶養家族はP-4ビザ
試合期間や公演期間など、滞在に必要な期間のみビザが認められるケースが多い。
P-2ビザ
  • アメリカで相互交換プログラムに参加する芸能人/芸術家の個人、またはグループがアメリカ入国するためのビザ
  • ビザの申請は雇用開始90日前から、入国は就業開始10日前から可能 扶養家族はP-4ビザ
公演期間など、滞在に必要な期間のみビザが認められるケースが多い。
P-3ビザ
  • 文化的にユニークなプログラムのもとで公演、指導、稽古を行う個人またはグループの芸術家/芸能人が入国するためのビザ
  • ビザの申請は雇用開始90日前から、入国は就業開始10日前から可能 扶養家族はP-4ビザ
公演期間など、滞在に必要な期間のみビザが認められるケースが多い。
【Qビザ】
ビザの種類 特徴 期間
Qビザ
  • 自国の歴史、文化、伝統の普及などを目的とした国際文化交流プログラムに参加するために渡米する人向けのビザ
  • 国際文化交流プログラムの主催者が移民局に請願書を提出して許可を得る必要がある
許可された日から最長15ヶ月
【Rビザ】
ビザの種類 特徴 期間
Rビザ
  • アメリカ国内で宗教的礼拝を行うことを公認された人、宗教的職業に十字する人、その宗派の一員が通常行うその他の職務を果たす人向けのビザ
  • 宗教活動家資格申請直前2年間にアメリカ国内で認められた宗教団体の一員であること
  • 宗教団体の聖職者として活動する予定があること、正規の非営利宗教組織組織で宗教的職務に就いている
  • 以前にこのビザでアメリカに5年間滞在した経験がある場合は、ビザ申請の前年に米国外に居住していることを示す必要がある
30ヶ月(最長5年間)

3-1. J-1ビザ(研修/インターン)

J-1ビザ(文化交流)は、インターンシップや研修期間のためのビザです。あくまでも文化交流が目的のビザなので長時間労働はできませんが、その特性を活かしてワーキングホリデーの代わりに利用する人もいます。

他の就労ビザとの違いは、ビザのスポンサーは勤務先企業ではなく国務省認可のNPO団体という点です。

【申請に必要な書類】

  • DS-160申請書(5×5cmの証明写真付き)
  • アメリカ滞在期間+6ヶ月以上期限があるパスポート(ICチップ搭載)
  • 過去10年以内発行の古い方のパスポート
  • 面接予約確認書
  • NPO団体発行のDS-2019(申請者の署名入り)

研修・インターンの場合は、勤務先企業がサインしたDS-7002申請書のコピーも必要です。アメリカ政府支援の交流訪問者プログラム以外でビザ申請する場合、I-901
SEVIS費用確認書も必要です。外国籍の方は、外国人登録証か在留カードのコピーも同封してください。

【費用】
申請費:185USD(2023年6月17日に料金改定)

【面接時の補足書類】

  • 自国で経済的・社会的・家族的に強いつながりがあり、期間満了後に確実に帰国することが分かる書類
  • 英語力が分かる書類(TOEICスコアなど)
  • アメリカ滞在の費用が賄えることが分かる書類(財政証明など)
  • 残高証明書または預金通帳

3-2. 非移民就労ビザ(H、L、O、P、Q、Rビザ)

非移民就労ビザ(H、L、O、P、Q、Rビザ)は、アメリカに永住する意図がない外国籍の人が特定の目的のために一時的に就労する際に必要なビザです。

非移民就労ビザは滞在の目的ごとに分類されていますが、どのビザも移民局に請願書(I-129フォーム)の許可を得なければなりません。

請願書の許可通知( I-797フォーム)はアメリカの雇用主または代理人が受け取り、面接時に領事が請願書受付番号・許可通知を確認します。

【申請に必要な書類】

  • DS-160申請書(5×5cmの証明写真付き)
  • アメリカ滞在期間+6ヶ月以上期限があるパスポート(ICチップ搭載)
  • 過去10年以内発行の古い方のパスポート
  • 面接予約確認書
  • 請願書、受付番号(I-129、I-797、I-129S )

外国籍の方は、外国人登録証か在留カードの両面コピーも同封してください。

【費用】
申請費:315USD(2023年6月17日に料金改定)
※L-1ビザ(ブランケット)を申請する場合は、ビザの申請費の他にも詐欺防止費用として500USDが必要です。また、連結歳出法費用として4,500USDの支払いが必要なケースもあります。

その他に必要な書類は、ビザの種類によって異なります。

・Hビザ

Hビザは専門性の高い職業、または一時的なアメリカ国内での労働・研修のためのビザです。

H-1Bビザは、専門職従事者が対象の就労ビザです。4大卒者以上の学歴を持つ人が対象で、規定に満たない場合は学歴に応じた実務経験が必要です。(短大卒6年、高卒12年間の実務)

また、政府間の研究開発や国防総省管理の共同政策プロジェクトなどに参加する軍事分野の研究者(H-1B2)、優れた功績を持つファッションモデル(H-1B3)といったサブカテゴリーもあります。

H-2A、H-2Bビザは一時的、または季節的にアメリカで短期間労働する人に向けたビザです。滞在期限は最長で3年間ですが、他のHビザ・Lビザで滞在した期間も総滞在期間にカウントされます。

H-3ビザは、非移民の外国人が母国では受けられない研修を受けるために一時滞在するためのビザです。医学以外の農業・商業・通信・金融などあらゆる分野が対象です。

【面接時の補足書類】

  • 大学の学位、業務に必要な資格が証明できるもの(H-1Bビザ)
  • 社内の職位、携わったプロジェクト、勤続年数が記述されている書類(H-1Bビザ)
  • 既にH-1Bビザで就労している場合は、給与明細と連邦納税証明
  • 本人に国内、または国際的な名声がある、有名な雇用主のためにパフォーマンスすることの証明(H-1B3)

・Lビザ

L-1Aビザ(経営管理者または管理職)、L-1Bビザ(特殊技能職)はアメリカ内にある親会社、支社、子会社などの関連企業に一時的に企業内転勤する人向けのビザです。

【面接時の補足書類】

  • 大学の学位、業務に必要な資格が証明できるもの
  • 社内の職位、携わったプロジェクト、勤続年数が記述されている書類

・Oビザ

Oビザは、化学・芸術・教育・ビジネス・スポーツといった分野で並外れた能力や実績を持つ人のためのビザです。

O-1Aビザは化学、教育、ビジネス、スポーツの分野で並外れた能力を持つ人が、O-1Bビザではテレビや映画を含む芸術分野で並外れた能力を持つ個人が対象です。

並外れた能力の範囲ですが、たとえば化学分野だとノーベル賞のように世界的に認知度の高い賞の受賞者などが対象となります。

O-2ビザはアスリートやアーティストなどの同行者のためのビザです。公演や競技において欠かすことのできない役割があるか、申請者の技能や重要なサポートを行った経験があることを証明しなければなりません。

【面接時の補足書類】

  • 申請者の職位や、参加したプロジェクト、実績を証明できるもの(学会員の証明書や受賞した賞の資料など)
  • 同業者団体や労働組合などによる意見書
  • 並外れた能力や実績が分かるもの(ニュース記事や評論、広告資料など)
  • イベントの日程表

など

・ Pビザ

PビザもOビザと同様に卓越能力者を対象としたビザですが、Pビザは個人だけでなく団体も対象となります。

P-1Aビザはアスリートが対象、P-1Bビザはアーティストや芸能人の個人または団体が対象です。

P-2ビザはアメリカとの交換プログラムによって短期交流や芸能活動のためにアメリカ入国するためのビザです。

P-3ビザは伝統芸能など文化的にユニークなプログラムに参加するアーティスト、またはエンターテイナーのためのビザです。公演や練習をするために必要なコーチや指導者も対象となります。

【面接時の補足書類】
Pビザ全体

  • 適切な労働団体からの協議書
  • 請願者と受益者間の契約書の写し、または口頭の契約書の要約

P-1ビザ

  • 申請者の職位や、参加したプロジェクト、実績を証明できるもの(スポーツリーグや大学の部活に相当程度参加した証明など)
  • 個人またはチームがどのように認知されているかが分かる所属団体の声明や書面
  • 並外れた能力や実績が分かるもの(ニュース記事や評論、広告資料など)
  • プロリーグ所属の場合はリーグのリストや契約書、税務書類、リーグの規則など

P-2ビザ

  • 外国の組織とアメリカの組織との間で結ばれた相互交流協定のコピー
  • アメリカのアーティスト、または芸能人の総合交流について説明した公演団体からの声明書
  • 申請者とアメリカの相互交流協定の対象者が同等の技能を持っており、雇用条件が類似していることを証明できる書類
  • 適切なアメリカの労働団体が相互交流の交渉に関与、または同意した証拠
  • イベントの日程表(複数の地域で行われる場合)

P-3ビザ

  • 伝統芸能の公演/発表/指導/教育における技能の信憑性を証明するための公認専門家からの宣誓供述書、証言書、手紙のいずれか
  • 公演や発表が文化的にユニークである事を証明する書類
  • イベントの日程表(複数の地域で行われる場合)

・Qビザ

Qビザは、アメリカ国土安全保障省が指定する国際文化交流プログラムに参加するためのビザです。

国際文化交流プログラムは自国の歴史・文化・伝統を普及することを目的としており、18歳以上で労働・研修・ボランティア活動を行う資格を持ち、自国の文化的特性をアメリカ国民に伝えられる人が対象です。

他のビザとは異なりQビザは扶養家族用のビザがないので、申請者の家族も一緒に渡米する時は別のビザを自分で申請・取得する必要があります。

【面接時の補足書類】

  • 雇用主による申請者の役職説明
  • 確立された国際文化交流プログラムを維持している証拠(文化的要素の分かるパンフレット・カリキュラム・その他の資料など)
  • プログラムが学校、博物館、企業などの施設で行われ、アメリカ市民・共通の文化的関心を持つ一般市民層が外国文化に触れる場になるという証拠(雇用主が用意)
  • 雇用主がプログラムを適切に管理している証拠(アメリカで積極的に事業を行っている・Qビザ申請者に対して現地労働者と同等の条件を提供する・申請者に給与を支払える財政能力があることを証明する書類)

・Rビザ

Rビザはアメリカにおいて宗教的な立場で活動するためのビザです。
アメリカで正規の非営利宗教組織として認められている団体に2年以上所属していなければRビザは申請できません。

【面接時の補足書類】

  • 宗派の聖職のレベル、職務のリスト、宗教活動家(申請者)がその宗派の聖職叙階の要件を満たしている証拠
  • IRSから発行された免税資格の証明、有効な決定書
  • 親団体から団体免税を許可する書簡
  • ビザ申請者が団体のメンバーであることが記載されている名簿
  • 団体の宗教的性質と目的を証明するための書類(組織規約のコピーなど)
  • 給与所得者または非給与所得者であることの証明
  • 見込み雇用主(宗教団体)が部屋と食事を提供する証拠

3-3. Eビザ(貿易・投資)

E-1ビザ(駐在員向け)、E-2ビザ(投資駐在員向け)の申請に必要な書類等をご紹介します。

【申請に必要な書類】

  • DS-160申請書(5×5cmの証明写真付き)
  • アメリカ滞在期間+6ヶ月以上期限があるパスポート(ICチップ搭載)
  • 過去10年以内発行の古い方のパスポート
  • 面接予約確認書
  • 申請した企業、申請者、同行する家族の人数などが記載された会社書類
  • 会社の組織図

※下2つは、グリーンプログラム登録済みの会社は不要です。

外国籍の方は、外国人登録証か在留カードのコピーも同封してください。

【費用】
申請費:315USD(2023年6月17日に料金改定)

3-4. Lビザ(企業内転勤)

L-1Aビザ(経営管理者または管理職)、L-1Bビザ(特殊技能職)はアメリカ内にある親会社、支社、子会社などの関連企業に一時的に企業内転勤する人向けのビザです。

【申請に必要な書類】

  • DS-160申請書(5×5cmの証明写真付き)
  • アメリカ滞在期間+6ヶ月以上期限があるパスポート
  • 過去10年以内発行の古い方のパスポート
  • 面接予約確認書
  • 嘆願書受付番号(I-129またはI-797)

外国籍の方は、外国人登録証か在留カードのコピーも同封してください。

【費用】
申請費:190USD

【面接時の補足書類】

  • 大学の学位、業務に必要な資格が証明できるもの
  • 社内の職位、携わったプロジェクト、勤続年数が記述されている書類

4. ビザの申請方法やポイントについて


ビザの申請方法をステップごとにご紹介していきます。

4-1.必要書類の作成・提出


非移民ビザの申請をする際は、先ほどご紹介した必要書類を提出します。

申請手続きをする前にオンライン申請書のDS-160を作成する必要があります。
DS-160は最寄の大使館や領事館にオンラインで提出し、面接時にDS-160の申請IDとバーコードを提示します。

非移民ビザでアメリカに入国する人全員がDS-160を作成しなければなりません。
乳幼児や未就学児も対象となるので、ご家族で非移民ビザを利用してアメリカ滞在する場合は代表者または保護者が全員分の申請を行います。

DS-160の作成の仕方は、アメリカ大使館が作成したこちらの動画から詳細がご覧いただけます。
オンラインビザ申請書DS-160の作成方法【米国大使館公式ビデオ】

ビザの申請状況はCEACウェブサイトからDS-160のバーコード番号と申請地名を入力して確認できます。
請願書は現地の雇用主、または代理人がアメリカの移民局に提出して許可を得ます。

4-2.ビザの申請料金を支払う


申請ページでアカウントを作成し、申し込みたいビザの申請料金を支払います。
オンラインで支払いする場合はクレジットカードで支払います。利用できるカードは、VISA、マスターカード、アメックスの3種類。

クレジットカードとオンライン振り込みの場合はアメリカドルで支払われます。
現金払いを利用したい場合は、アメリカ領事当局が認定した提携銀行の窓口でお支払いください。
オンラインで支払った場合は支払いから数時間以内に申請ページに反映されて、受付番号が有効になります。現金で支払った場合は、午後6時までの支払いで5時間後、それ以降に支払った場合は翌営業日の午前10時に反映されます。

支払いをしたのに受付番号が有効にならない場合は、米国国務省在日米国大使館及び領事館のお問い合わせページからお問い合わせください。

4-3.面接の予約・面接


受付番号が有効になったら、申請ページまたは電話で面接の予約を行いましょう。
予約した日時に間に合うようにアメリカ大使館または領事館に向かいます。
面接時の服装は特別フォーマルなものを着る必要はありませんが、サンダルやタンクトップなどカジュアル過ぎる服は避けましょう。
パソコン・タブレット・カメラ・25cm×25cm以上のカバン・タバコやライター・ナイフ・武器などは持ち込みが禁止されています。大きな荷物や仕事用の大きなカバン、パソコンなどを持っている場合は近くのコインロッカーなどに預けましょう。

受付でパスポートや予約を確認し、手荷物検査・書類確認・指紋登録の工程を経て面接に移ります。
アメリカで就労する目的、勤務地、業務内容、滞在期間の予定などが聞かれます。
ビザの種類によって質疑の内容は異なりますが、就労ビザの場合は業務内容や目的について詳しく聞かれることも多いので答えられるよう対策しておきましょう。
ビザの許可が下りるかどうかは、その場で担当者から伝えられます。
なお、ビザの申請料金はビザ取得の可否に関わらず返金されません。
アメリカ・ビザ面接の流れ|スムーズなビザ取得のための注意点も紹介

4-4.日本国内のアメリカ大使館・領事館


就労ビザの申請・面接に対応している日本国内のアメリカ大使館・領事館の場所と連絡先をご紹介します。
ビザについて問い合わせたい場合は、050-5533-2737に電話をかけて音声ガイダンスに従い「非移民ビザ情報」の番号を選択してください。

4-4-1.アメリカ大使館(東京)

所在地
〒107-8420
東京都港区赤坂1-10-5
電話番号
03-3224-5000

4-4-2.領事館

在札幌米国総領事館

所在地
〒064-0821
札幌市中央区北1条西28丁目
電話番号
011-641-1115
FAX番号
011-643-1283

在名古屋米国総領事館

所在地
〒450-0001
名古屋市中村区那古野1−47−1
名古屋国際センタービル6階
電話番号
052-581-4501

在大阪・神戸米国総領事館

所在地
〒530-8543
大阪市北区西天満2-11-5
米国総領事館ビル
電話番号
06-6315-5900

在沖縄米国総領事館

所在地
〒901-2104
沖縄県浦添市当山 2-1-1
電話番号
098-876-4211
FAX番号
098-876-4243

お住まいのエリアから近い大使館もしくは領事館でビザ申請を行いましょう。
在福岡米国総領事館では2023年4月20日を持って非移民ビザサービスの提供を終了しています。

5. アメリカの就労ビザは取得しにくくなっている?

アメリカの就労ビザは年々審査が厳しくなり、取得しにくくなっています。トランプ政権下の2017年に厳格化が進められ、2020年にはコロナ禍で就労ビザだけでなく入国自体へのハードルが格段に上がってしまいました。

詳しくはこちら(就労ビザの審査基準や解釈に厳格化の動き)

アメリカで就労することが決まったら、ビザ取得準備と並行して移住の用意も進めておきましょう。渡米前にどんな準備が必要かは、こちらの記事からご確認ください。

【アメリカに住みたいと思ったら?渡米する前に必要なアクション】

5-1. 2021年3月に選考方法の変更が決定

2021年3月からはH-1Bビザの選考方法が、抽選方式から賃金ベースに変更されました。
これにより、賃金が高い順にビザ供給が選択されるようになります。このルール改正が施行されるのは2022年1月1日からなのでしばらくは無作為の抽選方式のままですが、申請時期によってはビザ取得がより困難になるかもしれません。

詳しくはこちら(米国移民局、3月からH-1B就労ビザの選考を抽選から賃金ベースに変更)

日本国内のビザ申請についての最新情報は、外務省のビザ申請についてのページをご参照ください。

まとめ

アメリカの就労ビザは種類によって必要な書類が異なり、難易度も時期によって波があります。ビザの申請を行う際は今回ご紹介した情報を元に、大使館や移民局の公式サイトなどで該当するビザの詳細をご確認ください。

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吉田店長の写真

監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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