アメリカ合衆国にある50の州をそれぞれ紹介するアメリカ50州大解剖シリーズ。今回はバーモント州を紹介します。
バーモント州について
州都:モントピリア
地域:東部
最大都市:バーリントン
人口:643,077人(2020年)
愛称:The Green Mountain State
バーモント州の地理
バーモント州は西側はニューヨーク州、南はマサチューセッツ州、東はニューハンプシャー州、北はカナダのケベックに面している。
州の大きさは、アメリカ50州の中ではさほど大きくないが(45番目)、南北に長い州内の真ん中に山地が通っているため、「緑の山の州」のニックネームの通り、州の約80%が山と森林で、他は湖、水地、高原など、豊かな自然が占めている。
バーモント州の気候
バーモント州はなんと言っても秋に州全体で素晴らしい紅葉が見られるところとして有名。観光で訪れるには5月、6月、9月、10月が最適と言われている。
冬は寒く、夏は暑い。標高が高いところほど、冬は積雪が多くなり、夏は朝晩の寒暖の差が大きくなる。降雨・降雪、気温共に高度によるところが大きい。
夏の過去最高気温は38度、冬の過去最低気温はマイナス39度であるが、夏の最高気温は平均27度、冬の最低気温は平均マイナス15度となっている。
3月、4月は雪深い地方によくあるように、雪解けで地面がぬかるみ、水が氾濫することも多い。
バーモント州の人口構成
バーモント州の人口は全米で2番目に少ない。(一番少ないのはワイオミング州)
白人約94%、アジア系約1%、黒人約1%と、白人の割合が全米で2位と非常に高い。
この地域はイギリスがアメリカの東海岸を支配する以前より、フランスからの植民地であったため、現在もフランス系、フランス系カナダ人の人々が白人の構成でも多くを占める。その他はイギリス、アイルランド、ドイツ、イタリア、スコットランドなどの民族を祖先にする人が多い。
バーモント州の州都モントピリア
州都モントピリアの人口は約8千人と、全米の州都の人口の中で最も少ない。州都はこぢんまりとしているが、歴史的な建築物が並び、絵本に出てくるような街並みが保たれている。
秋は落ち葉、冬は雪が降るため、橋には屋根がついていたり、ホープ墓地には珍しいお墓があったり、ユニークな風景を発見することもできる。
メープルシロップを生産している農場の見学は特に春の終わりから初夏がおすすめ。モールス・ファームでは無料のメープルシロップの試食ができる他、農場と博物館も併設されている。
バーモント州の名所あれこれ
バーモントという名前は日本でも馴染みがある方も多いだろう。バーモントは深い森のおかげでメープルシロップ生産量がアメリカの35%のシェアを誇り、全米一。ちなみに、リンゴは米国の中でも名産地というわけではないようで、特に目立つほど収穫はされていない。
アメリカ東部のスキーの聖地と言われるキリントンには7つの山があり、コースも数百用意されている。
最大都市のバーリントンはアディロンダック山脈の麓にあり、シャプレーン湖もある、美しい街。ウォーターフロント沿いのメインストリートには19世紀からの古き良き街並みが今でも保存され、目を楽しませてくれる。
バーモントは夏はカヌーやハイキングなどのアウトドア、秋はなんと言っても有名な紅葉、冬はウィンタースポーツと、一年を通して観光にはもってこいの場所。ここを訪れた人々は季節を問わず美しく貴重な体験ができる。
まとめ
アメリカ合衆国にある50州の中から、今回はバーモント州をご紹介しました。
アメリカの州一覧と各州の特徴はこちらの記事で解説していますので、各州の特徴をまとめて読みたいという方はぜひご覧になってください。