アメリカでQRコードの需要が伸びている?リスクを抑えて安全に使う方法とは

QR コードは店舗での支払いや、情報収集のために日頃からよく使っているという方も多いでしょう。
日本でも、お買い物の他に神社仏閣のお賽銭がQRコードでできるなど、新しくローカライズされた用途も続々と誕生しています。
アメリカも同様で、日本ではあまり見ない珍しいQRコードの使い方事例がたくさんあります。

今回は、アメリカのQRコード活用例とセキュリティ上の注意点についてご紹介したいと思います。

1.コロナ禍を経てアメリカでもQRコード使用率が上昇中

コロナ禍を経てアメリカでもQRコード使用率が上昇中

これまでQRコードの主な使い道としては、キャッシュレス決済やサイト読み込み、アプリダウンロードの誘導などがありました。

しかし、『アメリカのスマホ決済の現状は? 米国在住の筆者が2022年現在の状況を解説』でもご紹介したように、アメリカでは読み取り用の端末が普及していないこと、元々クレジットカード社会だったことなどの要因で決済手段としてのQRコード利用はそれほど盛んではありませんでした。

コロナ禍で非接触システムの需要が高まったこともあり、各種規制が緩和された現在でも飲食店やATM、CMなど街中のあらゆる場面でQRコードが見られるようになりました。

あなたのQRコードの読み取り方は本当に安全?| ExpressVPNブログ』の調査によると、実際、47%のアメリカ人コロナ禍以降QRコードの利用が増えたと回答しています。

スキャンデミック:COVID-19以降、QRコードの利用が増えたと回答した米国人の割合47%
出典:あなたのQRコードの読み取り方は本当に安全? | ExpressVPNブログ

相変わらず決済方法としてはクレジットカードが主流ですが、QRコードを読み取ってスマホ上でクレジット払いをするといった使用例も増加しています。

こちらでは特にユニークなアメリカでの活用例をご紹介します。

1-1.QRコードを読み込んでハンバーガーが無料?

2020年4月、新型コロナウイルスが世界で猛威をふるい「ステイホーム」が提唱され始めた頃、バーガーキングはある面白いキャンペーンを開催しました。
定番人気商品の「ワッパー」が1万人に無料で当たるという内容なのですが、ユニークなのはその方法です。

なんと、CM内でQRコードが画面いっぱいに縦横無尽に動き、それを読みこめたら応募できるというもの。

対象はテレビCMで流れたQRコードのみで、事前に動画サイトで公開されたCMのQRコードを読み込むと「それほど簡単ではありません。チャンスを待っていてください。」といったメッセージが表示されるというものでした。

閉塞感や不安の中でも、楽しめる広告を打ち出したこのキャンペーンは好評を博しました。

1-2.飲食店のメニュー

飲食店のメニュー

画像引用元:Restaurant Contactless Ordering | QR Menu | QR Ordering
アメリカでコロナ禍に急増したものといえば、 飲食店の読み取り式メニューです。
各テーブルにQRコードが設置してあって、メニューの閲覧・注文・支払いができるというもの。

カジュアルな飲食店でもスマホで手軽にオーダーができテーブル会計ができるので、現在でも広く使われています。

なんと、アメリカのレストランの52%にあたる100万店以上がQRコードを使ったメニューに切り替えたというデータもあります。

米国のレストランの半数以上がQRコードメニュー
出典:あなたのQRコードの読み取り方は本当に安全? | ExpressVPNブログ

日本人からすると、このQRオーダーシステムには「メニューの写真がある」という利点があります。
アメリカでもマクドナルドなどのファストフードでは写真付きメニューがありますが、普通のカフェや飲食店では文字だけのメニューが多く、実際に提供されるまでどんな料理か分からない・・・なんてことも少なくなかったのです。

QRオーダーを取り入れているお店はメニュー表に画像を掲載しているところが多く、どんな料理かがオーダー前に分かるので注文しやすいですよ。

1-3.病院の予約もQRコードで

最近だとアメリカの大手病院カイザーで、スマホから予約するとエクスプレスチェックインという受付用のQRコードが利用できるようになりました。

これにより受付の簡略化や、保険プラン内外の診察、診察料のオンライン支払いなどが可能となります。
アメリカの医療システムは複雑かつ、次々送られてくる請求書の支払い内容に不明瞭な点があったりと利用する側にとっては気が抜けない場面がたくさんあります。
また、受付での必要書類の記入など、慣れないと大変なことも多いです。

医療現場のQRコード活用の例としては、入院患者の管理、医薬品の情報開示、オンライン診査などがあります。
正直、アメリカの医療制度は日本と比べて利用者の負担が大きく手間もかかるので、技術革新によって少しでも効率化が進んで欲しいものですね。

2.QRコードを使った詐欺行為も多発!安全に使うためには?

QRコードを使った詐欺行為も多発!安全に使うためには?

出典:あなたのQRコードの読み取り方は本当に安全? | ExpressVPNブログ

広告や支払い、情報開示に便利なQRコードですが、中には詐欺行為に使われるなど悪質なものも存在しています。

アメリカだけでも、

  • ・公共の駐車場のメーター部分に貼られたQRステッカーを読み取って偽の決済サイトで支払いを誘導させる
  • ・飲食店のメニュー用QRコードを不正に改ざんし悪意あるファイルをスマホにダウンロードさせる
  • ・不正なQRコードを読み込みスマホをハックしてウイルスや不正なメッセージを拡散させる

などの行為が多発しています。

多くの人がQRコードを読み取るのは安全だと考えており、あまり対策をせず読み込んでしまうのも被害が拡大する一因と言えます。

公共の場でQRコードを読み取るのは安全だと思うと答えた人の割合
出典:あなたのQRコードの読み取り方は本当に安全? | ExpressVPNブログ

FBIがサイトで警告を出すほどの事態に発展しており、QRコードを使う際に不審な点がないか確認するよう呼びかけています。
QRコードを使った不正行為はどんなものがあるのか、安全に使うためにはどんな点に気を付ければいいのか?

あなたのQRコードの読み取り方は本当に安全? | ExpressVPNブログ』では、実際にあったQRコードを使った詐欺行為についての詳細と、使用時の安全確認の方法について、スライドを交えて分かりやすく解説しています。

旅行や留学、お仕事などでアメリカに滞在する予定がある方は、ぜひご一読ください。

3.ハナセルではQRコード読み取りでアメリカeSIMがインストールできる

日本人のためのアメリカ携帯電話サービスを提供するHanaCell(ハナセル)では、一般的な物理SIMカードの他にも、オンラインの手続きですぐに通信・通話ができるeSIMもご利用いただけます!
eSIMとはEmbedded SIM(組み込み型SIM)のことで、あらかじめ端末内にセットされており、オンラインやアプリ内での手続きをすればすぐに回線が使えるというもの。

HanaCell(ハナセル)のeSIMはQRコードを読み取ってeSIMをダウンロードして通信設定をするだけでOK。SIMカードの配達を待つ必要もなく、紛失のリスクもないので、手軽に安全にアメリカでモバイル通信ができます。

注意したいのが、どの機種でもeSIMが使えるわけではないこと、スマホのSIMロックが解除されている必要があるという2点です。

eSIMを使う場合は、eSIM対応機種のスマホをご用意ください。iPhoneであれば、XS/XR、11以降、SE(第2世代以降)がeSIM対応可能です。
Androidの場合は、同じメーカーでも機種や契約キャリアによってeSIMが利用できるものもあれば、非対応のものもあります。ご契約したキャリアにお問い合わせしていただくか、公式サイト等からご確認ください。

大手キャリアを利用していて、格安キャリアに切り替えたい、海外滞在中はeSIMでスマホを使えるようにしたい、とお考えの方は必ずSIMロックを解除しましょう。
なお、最近はSIMロックがかかっていない状態でスマホが販売されていますので、iPhoneなら13以降ならSIMロック解除が不要です。
SIMロック解除の方法や条件は、ご契約中のキャリアの公式サイトからご確認ください。

アメリカeSIMの詳細やお申込みはこちらからどうぞ!
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まとめ

アメリカでQRコードは決済ではなく、誘導やサポート的な面で大いに活用されていることが分かりました。

自分のスマホですぐに支払いができたり、お得なキャンペーンに参加できたりと、今や世界中で広く使われているQRコード。

便利で手軽な反面、不正な使用方法に気づきにくいというデメリットがあることも忘れてはいけません。

これからアメリカに滞在する方は、安全に気を付けながらQRコードを活用していきましょう。

アメリカ携帯ハナセルが運営する「アメリカ新生活・移住ブログ」では、本記事のように、アメリカでの生活や旅行で困ったときの解決方法や、アメリカに行く前に知っておきたい知識など、アメリカで役立つ様々な情報を発信しています。

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吉田店長の写真

監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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