アメリカは日本人にとって非常に身近な国で、観光や仕事で訪れる人が数多くいます。しかし、近年の緊迫化する国際情勢やテロ対策の影響により、アメリカへの入国審査は厳格化している傾向があります。そのため、スムーズに入国手続きを進めるためには、事前に行う準備が大切です。
そこで今回は、アメリカ入国審査の基本的な流れや、入国審査官による代表的な質問と答え方、ESTAの申請などアメリカ入国に際して準備しておきたいことについて解説します。ぜひ、この記事を参考にして、アメリカへの入国準備を進めてください。
1.アメリカへの入国審査の流れ
アメリカの入国審査はセキュリティが厳しいといわれていますが、入国審査の流れは他の国とあまり変わりがありません。ここでは、アメリカへの入国審査の流れを説明します。
1-1.入国審査場に向かう
画像引用元:JAL | ニューヨーク ジョン・F・ケネディ国際空港/出入国手続き(空港情報)
空港到着後、入国審査場に向かいます。「Immigration control」「Passport control」と書かれた表示に従って進んでください。入国審査場の入り口では、「Non Residents(非居住者) / Foreigner(外国人)」の列に並び、順番を待ちましょう。
以前はアメリカへのフライト中に税関申告書と出入国カードが配布され、記入しなければなりませんでしたが現在は一部例外を除いて記入の必要はありません。
ロサンゼルス国際空港など、都市部の空港では2020年10月から入国審査が簡略化されAPC Kioskも廃止しているところが増えてきています。(空港によってルールは異なります。)
税関申告がある人は係員に伝えて手続きを行います。
1-2.パスポートを提示する
スムーズにパスポートを提示できるように、カバーを外しておいてください。また、帰りのチケットまたは次の目的地のチケット(控え)を手元に準備しましょう。
1-3.本人確認を行う
2004年9月から、原則的にすべてのアメリカ入国者に、本人確認のため顔写真撮影と指紋情報のスキャンを行っています。サングラスやマスクなどは指示に従って外してください。先に入国審査を受けている人の立ち位置や、指紋スキャンの様子を確認しておきましょう。
ロサンゼルス国際空港などでは、2020年10月からアメリカ入国が初めての人以外は指紋登録も不要となっています。利用する空港のルールに則って作業を行いましょう。
1-4.質問に答える
入国審査官から英語で旅の目的や滞在日数などの簡単な質問を受けます。無事に入国審査を通過した後は、荷物受け取り所(Baggage Claim)へ向かい荷物を受け取ります。その後、税関(Customs Declaration)へ向かってください。
2.アメリカの入国審査で聞かれる質問内容と答え方
入国審査では簡単な質問があります。スムーズな受け答えのポイントは次のとおりです。緊張して単語しか出てこない場合でも、通じれば問題ありません。
- はっきりと答える
- 簡潔に答える
- 分からないときは聞き返す
- 文章で答えなくても良い
質問が聞こえなかったり分からなかったりするときは、「Excuse me?/ Could you repeat that?」と聞き返しましょう。
入国審査で行われる質問は、主に「滞在目的」「滞在期間」「滞在先」「職業」についてですが、その他の質問を受けることもあります。
次に主な質問と答え方の例文をまとめています。実際に口に出して練習しておきましょう。
質問例 | 答え方 | |
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滞在目的 |
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滞在期間 |
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滞在先 |
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職業 |
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その他 |
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続いて、入国審査の会話例を紹介します。
2-1.会話例:5日間ハワイで家族旅行するケース
Can I see your passports, please?
パスポートを見せていただけますか?
Sure, here they are.
もちろんです、どうぞ
Thank you. How long will you be staying in Hawaii?
ありがとう。ハワイにはどのくらい滞在しますか?
We’re here for five days.
5日間です
What is the reason for your visit?
滞在理由は?
We’re here on a family holiday.
家族旅行です
Are you staying at a hotel or with friends?
ホテルか友達の家に滞在するのですか?
We booked a hotel near the beach.
ビーチの近くのホテルを予約しました
Do you have anything to declare? Any fruits, vegetables, or other agricultural products?
果物、野菜や農産物など、申告するものはありますか?
No, we don’t have any. We made sure to check before packing.
いいえ、ありません。荷造りする前に確認しました
Alright, all seems to be in order. Enjoy your stay in Hawaii!
わかりました、全て問題ありません。ハワイ滞在をお楽しみください!
Thank you very much! We’re excited to explore the island
ありがとうございます!島を探索するのが楽しみです
2-2.会話例:夫婦でニューヨーク在住の友人宅に2週間滞在するケース
Can I see your passports, please?
パスポートを見せていただけますか?
Of course, here they are.
もちろんです、こちらです
Thank you. How long will you be staying in the USA?
ありがとう。アメリカにはどのくらい滞在する予定ですか?
We’ll be here for two weeks. It’s our first time visiting.
2週間滞在します。初めての訪問です
What is the purpose of your visit?
滞在の目的は?
Sightseeing.
観光です
What do you all do for a living?
仕事は何をされていますか?
I have a full-time job at a trading company in Osaka. My wife works part-time from home.
大阪の商社でフルタイムで働いています。妻は在宅でパートタイムの仕事をしています
Where do you plan to stay on this trip?
今回の旅行でどこに滞在する予定ですか?
We’ll be staying at a friend’s house in Brooklyn.
ブルックリンの友達の家に泊まります
Do you have your friend’s address written down?
友達の住所はメモなどに書いていますか?
Yes, I have a printout- here you are!
はい、印刷しています。どうぞ(税関職員に印刷物を渡す)
That’s fine. Enjoy your stay!
それで構いません。滞在をお楽しみください!
3.入国審査にかかる時間
以下のWebサイトでは、到着空港・ターミナル・日時ごとに平均的な待機時間を見ることができます。合わせて参考にしてみてください。
4.アメリカへの入国に必要な準備
アメリカに入国するためには、ビザやESTAといった入国許可関係の手続きを行う必要があります。
他には、海外旅行保険の加入、クレジットカード、スマートフォンや海外SIMなどの準備を進めておきましょう。
また100人にどのような準備を行ったのか?のアンケートをとってみました。
「英語での質問への回答練習、ESTAの申請」で97%という結果になりました。
またここでは、アメリカ入国・滞在で特に欠かせない、ESTAとアメリカSIMカードについて詳しく説明します。
入国準備以外にも渡米前に準備すべきことを以下に詳しく解説しております。
アメリカに海外赴任される方はこちらも合わせてご覧ください。
アメリカに留学される方はこちらも合わせてご覧ください。
アメリカへの移住をお考えなら移住前に必要な準備について以下に詳しく解説しております。合わせてご覧ください。
4-1.事前に申請が必要となるESTA(エスタ)・ビザ
日本からアメリカに渡航する場合滞在が90日以内かつ、観光や短期商用が目的の場合はビザは不要です。
ただ、ESTAという電子渡航認証は必要なので、渡米日の72時間以上前までには申請をしておきましょう。
米国国土安全保障省のESTA申請公式サイトからオンラインから申請可能です。こちらは英語のサイトですが、サイト上部の「ENGLISH(U.S./U.K.)」から日本語を選ぶことができます。
費用は21ドルでクレジッドカードで支払います。
ESTAは渡航認可許可を得た日から最長2年間有効です。
4-2.VISAの申請・取得
長期滞在や留学、報酬と伴うビジネスなどで渡米する場合は、目的にあったビザを取得します。
ビザの種類や取得の流れはこちらの記事でもご説明しておりますので、合わせてご覧ください。
4-3.入国手続きの短縮ができるモバイルパスポートコントロールアプリ
出典Mobile Passport Control (MPC) | U.S. Customs and Border Protection
MPCを利用することで、アメリカ到着後の入国手続きが簡単になり、空港での長い待ち時間を大幅に短縮できます。
ESTAを初めて申請してアメリカに入国される方は従来の入国手続きが必要となり、MPCを使用することはできませんが、特に頻繁にアメリカ・ハワイへ旅行に行く方や、ESTAを利用したアメリカへの入国が2回目以降となる方には見逃せない新サービスです。
こちらも、アプリがあり簡単に利用が可能です。
下記の記事で詳しく紹介していますので、是非チェックしてみてください。
4-4.事前に購入しておくと便利なアメリカSIMカード
アメリカで日本のスマホ・携帯電話を使用すると、かなりの費用がかかります。
現地でもSIMカードを購入することは可能ですが、英語での手続きが必要です。
アメリカ滞在中の通信手段は、渡航前に日本で入手できる「HanaCellのアメリカSIMカード」がおすすめです。HanaCellのアメリカSIMカードは、日本語で手続きが行えるなど、多くのメリットがあります。
ハナセルでは2023年11月から短期プリペイドeSIMがご利用いただけるようになりました!
eSIMはスマホに内蔵された本体と一体型のSIMのこと。
利用したいキャリアのeSIMの情報を書き換えれば、物理的なSIMカードが無くても新しいキャリアでのモバイル通信や通話といったサービスが利用できます。
ハナセルの短期プリペイドeSIMの特長は下記の通りです。
- 旅行日数(7日間、15日間、30日間)によってeSIMを選べる
- オンラインで申し込みして最短当日にサービスが使える
- SIMカードは使わないので紛失リスクがない
- 安心の日本語サポート
- Wi-Fiを持ち運ぶ必要がない
ハナセルの短期プリペイドeSIMの詳細や、対応機種の確認はこちらのページをご覧ください。
アメリカの短期プリペイドeSIMを買うならHanaCell 日本語カスタマーサポート付き
現在所持している携帯が使用できれば、初期費用もほとんどかからず簡単にサービスが利用できます。疑問点や気になる点がある場合は、まず問い合わせて疑問を解消してから、ハナセルのサービスを利用しましょう。
また、ハナセルではアメリカに長期滞在される方向けのプランもご用意しております。
アメリカ長期プランSIM・eSIMの特長は下記の通りです。
- 日米へ送料無料
- 手数料や州税などの追加料金不要
- 日本語でのサポート
- 全米の最安値1ヵ月9.99USドル〜のプランを用意
- プリペイドSIMカードではないため便利で安心
- 無料で解約が可能
- 1ヶ月以上の利用の場合、月額基本料が日割りに
- すべてのSIMカードの大きさに対応
- SIMカードは15$、eSIMはなんと40%オフの9$
- eSIMはオンラインで申し込みして最短当日にサービスが使える
料金を減らし、安心感も得ることが出来ました
野上 春澄さん(在米2年、$29プラン利用)
ハナセルの前に、アメリカの電話会社のサービスを利用していました。プランの変更、機種変更、これらに伴う相談やトラブル対処を英語でするのが難しく、電話や店舗で確認するたびに違う回答となり、結局プランの変更・機種変更などを諦めていました。ハナセルに移行する際、過去解決できなかった他の電話会社との対応、機種変更等についても具体的なアドバイスを頂き、以前より費用を減らし、安心感を得ることが出来ました。使っている最中に発生するトラブルや疑問も丁寧に教えて頂き、満足しています。
WiFi+緊急通話時のみの子供用に
角田 健さん(在米2年半、$9.99プラン利用)
友人から紹介してもらいました。子供用にSIMフリーiPhoneを購入し、プロバイダを選考した際、やはり価格と日本語サポートが魅力で決めました。$9.99というプランは他には無く、WiFi+緊急通話時にしか使用しない子供用のスマートフォンには最適です。
アメリカ長期プランSIM・eSIMについてより詳しい情報やお申込みはこちらからご確認ください。
アメリカ長期プランSIM・eSIMを買うならHanaCell 日本語カスタマーサポート付き
アメリカで携帯電話を活用する方法についてはこちらをご覧ください。
関連記事:アメリカsimを利用してアメリカでスマホを使おう!
4-3-1.事前での準備を忘れていた方はeSIM
eSIM対応機種(iPhoneならXR以降)であれば、最短当日でアメリカSIMが利用できます。
もちろん、開始日の事前予約も可能なので、前もってeSIMをお申込みいただけばSIMカードの到着を待たずに自分のタイミングで開通可能です。
海外向けインターネットサービスや海外ローミングは、割高な料金設定をしていることも珍しくありませんが、ハナセルは初期費用・プラン・データ通信・通話をリーズナブルに設定しております。
契約手数料やアメリカのキャリア利用時に発生する州税などの追加料金はなく、解約手数料も不要なので短期から長期までフレキシブルにお使いいただけます。
ハナセルeSIMについての詳細やお申込みはこちらからご確認くださいませ。
▼短期プラン
短期プリペイドeSIM
▼長期プラン
長期プランeSIM
5.アメリカへのフライトにかかる時間の目安
- 成田→ニューヨーク(JFK空港)約12時間50分
- 成田→サンフランシスコ(サンフランシスコ国際空港)約9時間30分
- 成田→ロサンゼルス(ロサンゼルス国際空港)約10時間強
- 成田→シアトル(シアトル・タコマ国際空港)約9時間
- 成田→シカゴ(シカゴ・オヘア国際空港)約11時間30分
- 成田→ボストン(ジェネラル・エドワードローレンス・ローガン空港)約12時間50分
- 成田→ホノルル(ダニエルKイノウエ空港)約7時間30分
なおこちらはいずれも日本→アメリカのケースです。アメリカ→日本の場合は、偏西風の影響で所要時間が長くなる傾向にあります。おおむね+1時間程度をみこんだほうがよいでしょう。
また、いずれも直通便に乗れるケースを想定しています。アメリカ国内で乗り継ぎが発生する場合には、少なくとも入国審査に2-3時間かかると見込んだ上で、乗り継ぎ先の飛行機を選ばなければなりません。
ちょうど良くフライトがあるとは限らないので、上記よりも大幅に時間がかかると考えておいた方がよいでしょう。
6.飛行機に乗る前に必要な準備と流れ
6-1.パスポートの確認
有効期限は入国時だけではなく、帰国時にも有効でないといけません。
滞在期間にもよりますが旅行や短期滞在の場合は入国時に残存有効期限が90日以上あると良いでしょう。
6-2.滞在中の様子などが分かる書類などの準備
- ESTA渡航認証画面または渡航認証番号の控え
- 滞在するホテルの予約確認書
- ツアーやパックを利用する場合は予約確認書や支払い証明になるもの
- 帰国便の予約確認書(ある場合)
- 勤務先が分かる書類
また、女性が単身で渡米する場合、行先によってはあまり高級なブランド物や派手な洋服ばかりを持っていくと現地で不法就労が疑われることがあります。
荷物に注意するか、不法就労する意思がないことを証明できる書類などを準備しておきましょう。
参考:ハワイ強制送還『女一人旅で危うく入国拒否!?』の体験で恐ろしかった話。 – hatchstudio
6-3.カウンターでチェックイン
オンラインでチェックインする場合はスマホで操作ができるのでカウンターに行く必要はありません。
チェックインの時間や手続きや利用する航空会社のホームページをご確認ください。
また、乗り継ぎなどで一度荷物のピックアップが必要な場合は、経由する現地空港の受け取り場所を確認しておきましょう。
6-4.預け荷物の手続き
手続きはチェックインカウンターまたは手荷物カウンターで行います。
アメリカへの荷物持ち込み時の注意点については、アメリカ大使館・領事館のサイトからご確認いただけます。
6-5.セキュリティチェック/出国審査
上着と手荷物、電子機器(スマホなど)、液体物、金属類をそれぞれトレーに乗せて金属探知機やスキャナーを通過します。
出国審査は1人ずつ職員が確認する場合と、自動化ゲートで認証する場合があります。
セキュリティチェックと出国審査は出発の1時間前までには済ませておくとスムーズです。
6-6.飛行機へ搭乗
国際線の場合は出発の30分前までには搭乗口に到着するよう案内されることが多いので、時間に余裕を持って移動します。
搭乗時刻になったら飛行機へ搭乗します。
まとめ
初めてアメリカに行かれる方は手続きに時間がかかることも予想されますので、渡航が決まった時点で準備しておくことをおすすめします。
アメリカ入国時は本記事でご紹介した解答例をぜひ参考になさってください。
記事中でご紹介した必要書類は2023年11月時点の情報です。
コロナ関連については、感染状況によって内容が短期間で変化する恐れがありますので、アメリカ渡航の予定がある方は外務省の「海外渡航・滞在」ページから最新情報をご確認ください。
下記の記事にて、アメリカ旅行で必要なものリストや準備すべきことをまとめた「アメリカ・ハワイ旅行準備ガイド」が無料ダウンロードできます。合わせてご覧ください。
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