目次
1. モバイルパスポートコントロール(MPC)とは?
出典Mobile Passport Control (MPC) | U.S. Customs and Border Protection
その後、アメリカ政府はMPCの対象を大幅に拡大し、ビザ免除プログラム参加国の旅行者、つまり日本を含む複数の国の市民も利用できるようになりました。これにより、従来の入国手続きよりも迅速でスムーズなプロセスを日本人旅行者も享受できるようになったのです。
※ESTAを初めて申請してアメリカに入国される方は従来の入国手続きが必要となり、MPCを使用することはできません。
2. モバイルパスポートコントロールの対象者
・米国市民
・米国永住権保持者
・カナダ国籍の米国B1/B2VISA保持者
・ESTA認証による渡航が2回目以降の方
2-1. ESTAによる渡航の場合は2回目以降であれば利用可能
このように、MPCはアメリカ旅行のリピーターにとって非常に有用なツールです。
2-2. MPCが利用できる空港は限られている
MPCは2024年9月現在、米国国際空港34カ所、プレクリアランス14カ所、入国港4カ所を含む以下の52カ所で利用できます。
・アブダビ ザイード国際空港(AUH)
・アトランタ ハーツフィールド・ジャクソン国際空港(ATL)
・アルバ クイーン・ベアトリクス国際空港(AUA)
・バミューダ L.F.ウェイド国際空港(BDA)
・ボルチモア/ワシントン サーグッド・マーシャル国際空港(BWI)
・ボストン ローガン国際空港(BOS)
・カルガリー国際空港(YYC)
・シャーロット ダグラス国際空港(CLT)
・シカゴ オヘア国際空港(ORD)
・ダラス・フォートワース国際空港(DFW)
・デンバー国際空港(DEN)
・デトロイト メトロポリタン空港(DTW)
・ダレス国際空港(IAD)
・ダブリン空港(DUB)
・エドモントン国際空港(YEG)
・フォートローダーデール・ハリウッド国際空港(FLL)
・ハリファックス スタンフィールド国際空港(YHZ)
・ホノルル ダニエル・K・イノウエ国際空港(HNL)
・ヒューストン ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港(IAH)
・ヒューストン ウィリアム・P・ホビー国際空港(HOU)
・ジョン・F・ケネディ国際空港(JFK)
・カンザスシティ国際空港 (MCI)
・ラスベガス ハリー・リード国際空港(LAS)
・ロサンゼルス国際空港(LAX)
・マイアミ国際空港(MIA)
・マイアミ港(MSE)
・ミネアポリス・セントポール国際空港(MSP)
・モントリオール トルドー国際空港(YUL)
・ナッソー リンデン・ピンドリング国際空港(NAS)
・ニューアーク リバティー国際空港(EWR)
・オークランド国際空港(OAK)
・オーランド国際空港(MCO)
・オタワ国際空港(YOW)
・パームビーチ港(WPB)
・フィラデルフィア国際空港(PHL)
・フェニックス スカイハーバー国際空港(PHX)
・ピッツバーグ国際空港(PIT)
・ポートエバーグレーズ港(PEV)
・ポートランド国際空港(PDX)
・サクラメント国際空港(SMF)
・ソルトレイクシティ国際空港(SLC)
・サンディエゴ国際空港(SAN)
・サンフランシスコ国際空港(SFO)
・サンノゼ国際空港(SJC)
・サンフアン空港(SJU)
・サンフアン港(SAJ)
・シアトル・タコマ国際空港(SEA)
・シャノン空港(SNN)
・タンパ国際空港(TPA)
・トロント ピアソン国際空港(YYZ)
・バンクーバー国際空港(YVR)
・ウィニペグ ジェームズ・A・リチャードソン国際空港(YWG)
引用Mobile Passport Control (MPC) | U.S. Customs and Border Protection
3. モバイルパスポートコントロールのメリット
待ち時間の短縮
アメリカの主要空港での入国審査は、長い列ができることがよくあります。しかし、MPCを利用すれば、専用レーンを通じて入国手続きが可能となり、通常の入国審査レーンよりも待ち時間を大幅に短縮できます。
※一部の空港ではMPCのレーンが用意されていない場合もあります。
言語の壁の軽減
MPCアプリは、英語での入力が必要ですが、操作は比較的簡単です。アプリ内での情報入力はシンプルで、手順に従って進めるだけです。さらに、事前に自分のペースで入力ができるため、空港での緊張感を軽減することができます。
複数の旅行者を一括登録できる
一度の手続きで、同行する家族やグループ全員をまとめて登録できるので、情報の管理がしやすくなります。
次回以降のアメリカ渡航時にも再利用可能
一度MPCアプリにパスポート情報などを登録しておけば、次回以降の渡航時にも再度入力する手間が省けます。アプリ内に情報が保存されているため、次回の旅行では必要な情報を簡単に更新するだけで再利用できます。
乗り継ぎ時にも使える
入国審査を迅速に通過し、次のフライトへの乗り継ぎがスムーズになります。
4. モバイルパスポートコントロールアプリの利用方法
4-1. 出発前の準備
まず、スマートフォンやタブレットに「Mobile Passport Control」アプリをダウンロードします。アプリはiOSおよびAndroidの両方に対応しており、App StoreやGoogle Playから無料で入手可能です。
2. MPCアプリについての説明
MPCアプリについての説明の画面が表示されるので、「Next」をタップし進め、最後に「LET’S GO」をタップ。
3. 規約の同意
MPCアプリの規約が表示されるので、一番下までスクロールし「Agree」をタップ。
4. 渡航情報の新規作成
「New Submission」をタップ。
5. 渡航情報の入力
利用予定の空港や港を選びます。フライトの場合は「Airplane」をタップします。
6. 空港の選択
次にCBP portの欄で空港を選択します。(空港によっては、ターミナルも選択する場合もあります。)
7. 旅行者の情報を入力
「Select Travelers」をタップすると、Peopleの画面が表示されるので「ADD A PERSON」をタップし旅行者(自分もしくは代表者)の情報を入力します。
8. パスポートの情報を入力
「Scan a document(スキャン入力)」か「Start from scratch(手動入力)」か選んでタップし、パスポートの情報を入力します。入力が完了したら、「SAVE」をタップします。
9. PINナンバーの設定
数字4桁の暗証番号を設定します。機種によっては、顔認証・指紋認証でアプリにログインできるよう設定も可能です。顔認証・指紋認証を設定したい場合は「ENABLE BIOMETRIC LOGIN」、設定しない場合は「SKIP」をタップします。
10. 同行者の追加
同行者がいる場合は、「ADD A PERSON」で追加が可能です。
最大12名までグループ申請が可能です。最後に、「DONE」をタップします。
11. セキュリティについての同意
セキュリティについての文章が表示されるので、一番下まで目を通し「AGREE」をタップ。
12. 税関の質問への回答
6つの質問に「YES」か「NO」で答えます。特別なケースでない限り、すべて「NO」となります。
問1 | あなたや同行者が、合計10,000ドル以上の現金またはそれに相当する通貨を所持していますか? |
問2 | あなたや同行者が、合計10,000ドル以上の現金またはそれに相当する通貨を所持していますか? (例: 現金、トラベラーズチェック、外国通貨、証券など) |
問3 | あなたや同行者が、アメリカ以外の国で商品を購入し、合計額が800ドルを超えるものがありますか?(フライトクルーは200ドル) (例: 海外での購入品、土産、贈り物など) |
問4 | あなたや同行者が、アメリカ国内に持ち込む商品、特に動物、植物、食物、病原体、土壌、種子、生物などがありますか? (例: 肉製品、乳製品、種、植物、昆虫など) |
問5 | あなたや同行者が、アメリカ以外の国で酪農家・農家などを訪問し家畜を触りましたか? |
問6 | あなたや同行者が、農薬や化学薬品、または他の禁止されている物品を持ち込んでいますか? (例: 有害物質、農業用化学品など) |
13. 旅行の目的の回答
「Nor Selected」をタップすると、「Business(ビジネス)」か「Pleasure(観光)」が表示されるのでどちらか選択をします。選択後、「PROCEED」のボタンをタップします。
14. 作成した申請内容の確認
作成した申請内容が表示されるので、間違いがなければチェックマークを入れ「SAVE CBP FORM」をタップします。
4-2. アメリカ到着後
アメリカに到着したら、スマートフォンをインターネット接続後しMPCアプリを起動します。「Have you arrived at ◯◯Airport?(◯◯空港に到着しましたか?)」と質問が出るため、「Yes, Submit Now」をタップします。
2. 顔写真の撮影
本人確認を行うため、アプリの指示に従ってスマートフォンのカメラで顔写真を撮影します。マスクや帽子、サングラスなどは外しましょう。
同行者がいる場合は、同行者も撮影を行います。撮影が完了したら、「Use Photo」をタップします。
3. Reciptの提示
撮影が終わると、「MPC Receipt」が表示されます。(※MPC Reciptは発行から4時間有効)これを持って入国審査エリアに向かいましょう。MPC専用のレーンが設けられており、通常の入国審査レーンよりも短い時間で手続きを完了できます。(※一部の空港ではMPCのレーンが用意されていない場合もあります。)あとは、審査官にMPCアプリを提示し、パスポートと併せて入国審査を受けるだけです。
5. モバイルパスポートコントロールの注意点
5-1. パスポート情報の確認
5-2. アメリカ到着時に通信環境が必要
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質問への対応がよかった
しこうさん 旅行先:ホノルル(ハワイ)、7日間eSIM利用
質問にスピーディーにわかりやすく答えてくれた。とても親切だったのでまた利用したいと思う。
6. ESTAも忘れずに!アメリカ渡航前の準備
ESTA(Electronic System for Travel Authorization)は、ビザ免除プログラム(Visa Waiver Program、VWP)を利用してアメリカに渡航する際に必要な電子渡航認証です。
ESTAもアプリがあるので、スムーズに申請が可能です。
6-1. ESTAアプリとは?
6-2. ESTAとMPCとの違い
MPCはアメリカに到着後に利用するもので、入国審査を迅速に進めるためのツールです。ESTAが渡航許可そのものであるのに対し、MPCは入国手続きの効率化を目的としています。
まとめ
アメリカ旅行を計画中の方には、ぜひMPCの利用をお勧めします。MPCを使えば、入国手続きのストレスを軽減し、旅の始まりをスムーズに迎えることができます。旅行の楽しみは、目的地に到着してから始まりますが、その第一歩をより快適にするために、MPCを賢く活用しましょう。
アメリカ入国審査の流れについては下記の記事でも詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。